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大改革に反対の議員たちが東京オリンピックを妨害する

都知事選から1ヶ月、小池都政が動き出した。
公約に掲げたとおり、都民の目線で都政を見直すところからスタートした。支持してくれた300万都民に約束したことだから妥当な滑り出しだろう。

ところがこれに「東京オリンピックに間に合わなくなる」「移転を準備してきた業者に損害賠償を払わなければならない」「移転が遅れれば遅れるほど維持費がかさむ」などと、早くも文句たらたらだ。

与党議員らは「知事側が勝手にやっていることで知らん」という態度で、協力するような姿勢はどこにもない。このままだと9月28日から開催の都議会が思いやられる。

これは少しどころではなく、大変におかしなことではないだろうか。都民の信託を受けて東京都知事に当選した小池百合子都知事である。都議会議員たるものはまずは誠意をもって都政の運営に力を合わせるというのが一般の常識というものである。

それともなにか痛い腹を探られるのが嫌なのだろうか。何かやましいことでもあるのだろうか。

ここ数週間、新聞や週刊誌は、近年、都議会で多数を占める自民党議員が都知事さえ手の出せない横暴の限りを尽くして、実際に我田引水の公共事業をおこなってきたことを伝えている。その極みが築地市場の移転にからむ諸事業と、東京オリンピック関連事業だという。

これが本当であれば、許されないことであり、捜査機関が内偵にはいってもおかしくない。移転先予定の豊洲市場の建設費が、当初の予算のほぼ3倍に三段跳びで跳ね上がっているのはなぜなのか。

入札の不調もあって、工事費の引き上げをせざるを得なかったと都の担当部局は説明しているようだが、もし入札価格が外部にもれていて、業者が談合して応札せず、仲介の議員の覚えのめでたい土木建設会社が最終的に入札したということであれば、よく分かる。日本のどこでも行われている談合であり、その裏で仲介の政治家らにたいする現金入りいりの重箱が回っていることはよく知られている。

納税者の都民には到底、認めることのできない、許せない犯罪行為なのだが、議員自身が地元のために我田引水するために政治活動を行っていることから、いくら摘発しても繰り返されている。政治家たちは捕まっても運が悪かったくらいの感覚だ。

なんといっても工事費の取りっぱぐれのない公共事業ほどおいしい仕事はない。だから土木工事関係者は談合をしてもなにをしても受注を目指す。1社ばかりが受注していては内輪もめして長続きしないから、順繰りに受注を調整する。これが談合である。

土建業者にとっては大手ゼネコンにとってもその下請けにとっても公共事業の受注は大事だから、他社との情報交換の担当者には社内でも優秀な人材を起用して、先行きも面倒をみるのが通例だ。これら陽の当たらない裏の仕事をする社員は「裏通り 歩いて行けば 表て道」などと自嘲気味に歌いながら、いつの日かの出世を夢見て関係者とはしご酒の日々である。

かくてカラスの鳴かない日はあっても汚職が行われない日はないといわれる。小池都知事がいくらカリカリしても、あせっても果たして成果を上げられるかどうか。多くの議員たちはお手並み拝見と猫をかぶり、冷笑を浮かべながら新米都知事を議場に迎えるに違いない。その出方によっては「東京オリンピックを遅らせているのは議会だ」として伝家の宝刀を抜くことがあってもいいと思う。 を

ここで突破口を開くことができなければ、これからの都政運営は前任の知事たちと同じことになる。都政改革本部にしても強制捜査権があるわけではない。司直への告発という手段はある。確たる証拠がないかぎりは冒険だが、その壁をなんとか突破してもらいたいものだ。おかしいことはおかしいのである。手続きが整ってさえいれば違法ではないというようなことがまかり通るなら、警察官も検事も要らない。

いまのところ表立って活動できるのが小池都知事だけという状況は厳しい。5人の副知事は前任者が任命して議会が承認した人物で、本人がやめない限り空きがない。地方自治法がそのように定めているからだというが、これはおかしいのではないか。任命した都知事が辞職したからには、副知事も自発的に辞任するのが筋ではないだろうか。

このような理不尽が次々と明らかになってきていること、これがまずは小池百合子都知事誕生の成果である。都知事は決して孤独ではない。どんどん走ってほしい。300万都民が応援している!
                       つづく
作成:Sanshiro 2016.09.02 更新:2016.09.03

TOKYO2020は無事、開かれるだろうか

RIO2016が終わったばかりのブラジルで、ジウマ・ユセフ大統領が罷免されたという。オリンピックのときはすでに国家財政を不正に操作した疑いで停職処分されていて公式行事には顔を出せなかった女性のユセフ大統領だったが、8月31日の上院の弾劾裁判で賛成61票対反対20票の大差で罷免が成立して失職した。

あの感動のオリンピックの興奮が冷めやらぬうちにこんなニュースを聞くと、TOKYO2020は本当に大丈夫なのだろうかーとふと考えてしまうような出来事が次々と起きている。。

晋三・マリオ・安倍でオリンピックの閉会式を沸かせた安倍政権だが、日本の株式市場には日銀と公的年金のお金40兆円が投入されて、外資の抜けた穴を埋めてようやく維持されていることが判明した。

来年度の予算の概算請求もほぼまとまったとかで総額101兆円と3年連続で100兆円の大台を超える見通しだと言うが、その内幕をみれば相も変わらず赤字国債頼みである。アフリカには3兆円を投入するなど、景気のよさそうな大盤振る舞いの一方で、足下がこれまでになく揺らいでいる。

もしも株がなんらかの理由で暴落したら、そして日銀と国民の年金資金が途方もなく大きな損失を出したらただではすむまい。いつもドヤ顔の晋三・マリオ・安倍の表情も引きつってしまうだろう。

いつ破産するやらと時限爆弾を抱える財政問題をみるとき、わたくしは東京大改革を公約して当選した小池百合子都知事の手腕にまずます期待せざるを得ない。小池都政は政治と役人のなれ合いのなかで野放図にふくれあがる公共事業費に、真っ向から立ち向かおうとしている。

もし、小池都知事が訳のわからないおっさん政治との戦いに勝つことができたならば、その勢いは地方にも波及して日本列島に都道州制のような構造改革をもたらしてくれることだろう。そしてそれは日本の赤字国債なしでは回らなくなった日本の台所事情をも改善してくれるに違いない。

極めてきわめて大事な緒戦である。
つづく
作成:Sanshiro 2016.09.01 更新:2016.09.02

ウグイスのような声がしゃがれ声になって

 「長かったようで短くもあり、短かったようで長かったような」(小池ゆりこ候補)選挙戦もついに最後の日を迎えた。

 公式ホームページを開くと、お昼過ぎに近くの吉祥寺駅前で街頭演説をするというので出かけた。
少し前に着いたら、もう街宣車は来ていて人垣ができている。どんな雰囲気なんだろう、どんな人々が来ているのかなと人込みをかき分けていたら、ばったり小池候補本人と会った。演説まで時間があるので支持者と握手をして回っていたらしい。
思わず握手してもらわねばと手を差し出したら、握り返してくれた。暖かい。気温も高いとはいえそれ以上に暖かい感触だ。沢山の人と握手をしていたせいなのだろうか。

街宣車に上ってマイクをにぎると、「ウグイスのような声が、こんな声になってしまいました」と自分でも語ったが、確かに2週間前に池袋で聞いた声とは相当に変わって太い声になっている。
それでも最初、のどをいたわるように話していた演説は、次第にテンポが上がって、「バスを連ねて動員している候補者もいます。そういうのは徴兵、みなさんは志願して集まってきてくださったのですから、大違い」と、太くなった声が熱を帯びて、聴衆からの拍手が次第に大きくなる。
「わたくしがキャスターをしていたころはロンドン、ニューヨーク、そして東京でした。東京をまた世界の三大都市のひとつにしましょう」と様々な話題をちりばめて、25分ほどもよどみなく演説して聴衆の気をそらさない。太い声が迫力を増して、一段と演説が上手になったようだ。

最初はたった一人、組織もなく出馬した小池候補だったが、急速に支持者を増やした。運動員たちが「これまで経験したことがない」と驚くほど、街ゆく人々の支援の声があったという。自民党本部とのいざこざが芯の強い女性のイメージを生んで、追い風を吹かせる結果になったと思われる。

しかしそれだけではない。小池陣営はひそかにインターネット戦略を導入して次第に強めていった様子がホームページなどからうかがわれる。
Facebookやツイッターなど多様なSNSを駆使して発信して、支持を高めていった。秋葉原や銀座など大きな演説の場には、組織もないのに数千人を集めて対抗する陣営を驚かせ、与党や野党が応援する候補らの危機感を抱かせて、一層の動員をかけることにつながった。

バスをチャーターしての大動員の情報を聞いた小池陣営は、与党支援の候補の追い上げを警戒しているように感じられた。小池候補自ら、最終日には都民の投票をお願いする言葉使いがみられた。
しかし終盤のメディアの世論調査では、小池候補が女性票を固め、浮動票でも優勢なことから先行してのリードはさらに開くことになる。
期日前の投票は史上最多、有権者のほとんど1割以上にも達したが、それらも中身は圧倒的に小池候補の支持思われる。

小池候補の遊説のフィナーレは本拠地の池袋西口の広場。埋め尽くした支持者の上空をサーチライトを付けて飛ぶメディアのヘリコプターが轟音を立てて何機も舞った。さながら空からの前祝いの舞いである。

きれいなユニホームのままで勝つ野球チームはないという。
しゃがれ声になるまで演説し、小池候補は戦い抜いた。都民は「東京大改革」を選択した。
つづく
作成:Sanshiro 2016.07.30 更新:2016.07.31

「都道州制 もっとドラマチックに政治をしようぜ」の出版の準備が着々進んで 最後の「おわりに」もできたので一足 お先にお知らせします。

おわりに 古い日本との総力戦のバトルが幕を開けた

わたくしには商いをしている電子出版社eブックランドの社長のほかにもいくつかの肩書がある。この本に関しては少し硬いが、ヨーロッパの国家統合やマクロ金融のような分野にも言及しているので国際政治学者として出すことにした。
電子出版社が大部数の紙本の出版にまで広がって忙しくなってきたので、国際政治の方は横目で眺めるくらいにしていたのだが、五月の伊勢志摩サミットからは商売そっちのけで日本の財務問題と国際社会の動向に真正面から取り組むことになった。
ギリギリの運営を強いられている日本の財政問題が、いよいよ重大な局面を迎えたからである。

東京都知事選も大詰めを迎えた2016年7月の末、日本銀行の金融政策決定会合が行われた日、東京市場の株価は500円も乱高下した。円は景気刺激策が投資信託(ETF)の増額だけにとどまることが発表されると、海外のファンドからの買い注文が殺到して1ドル102円台まで一気に急騰した。いまや日本の財政状態は世界注視の的なのである。
本文でも書いたことだが、政府の異次元の金融緩和策は一転、異次元の危機的状況を迎えている。晴れ舞台になるはずだったG7の場が、日本にとっては暗転の場になってしまった。
マイナス金利という奇策を打ち出さざるを得ないほどの財務省と日銀は、さらなる窮地に追い込まれている。国内のみか、なんらかの海外での事件をきっかけに制御に苦慮する事態がないとはいえない情勢だ。
政府は都合の悪いことは国民に伝えないようにしているし、メディアの半分は国営放送も含めて政府の発表のとおりにしか伝えない。だから多くの国民は知らされていないが、わたくしのような長年、国際政治経済の現場を歩いてきた者にはみえてしまうから注意を喚起しないではいられない。

幸いにして政府中央とはしがらみのない女性が新しい東京都知事になった。小池百合子知事は選挙の公約にも都の行財政改革を掲げて当選しただけに、税金のムダ使いを総点検するとともに、その一環として都政の行革にも踏み込んでいただきたいものだ。
新任の都知事にはやりたいことが目白押しだろうし、なにごとにも手順というものがある。それでも日本の財政はあまりにも危険な状況にある。東京都から日本の再生に乗り出すということを宣言して、日本を取り巻く空気を変えてほしいのである。
東京都に呼応して、道府県の候補の各県が都道州制に向けて動き出すことも大切だと思う。その動きがはっきりと見えてくれば、赤字国債を刷るしか能のなかった日本がいよいよ本気で再生に取り組み始めたことが世界に知られるようになる。そして、ハゲタカファンドのトレーダーたちは円高で日本経済を困らせるのはやめて、日本に投資して儲けようではないかと考えを変え始めるだろう。それが狙いだ。

それにしても都道州制は夢あるビジョンである。
日本の県はそうとうな財政規模があるから、それらがまとまればグローバルにみるとちょっとした国並みだ。東京都はともかく、道州ともなれば新しい首都を建設してもいいだろう。150年ぶりの行政改革なのだから、今後100年続くかもしれないくらいの構想で参加の各県にも便利なところに首都を建設し、道路、」鉄道網も新規に張り巡らすのだ。
県境の過疎に悩むところでは、インドネシアのような国から大量の移民を招いて開発するということもあっていい。日本に移住して、教育を受け、技術を身につけられるとなれば日本に来たい外国人はいくらでもいる。それぞれの道州はそれぞれにあるべき未来のビジョンを描いて、それを具体化すればいいのである。
小池都知事は地方自治体に認められている特区制度を最大限に活用したいと語っている。中央の法律があっても、地方が条例で独自の行政を行うことができる特区制度は、小さな県では思い切ったことができなかった。それが九州、四国州、東北州などの大きなブロックになれば、それだけ大規模なプロジェクトを独自の裁量で進めることができるようになる。

そうはいっても人さまざま、ヨーロッパでの国家統合でもあったように住み慣れた県のような行政の区割りが変わるとなれば、半分くらいは反対の声を上げるに違いない。そうした国民には日本の年金基金が2015年度に株に投資して5兆3000億円の損失を計上したこと、4―6月期にも5兆円の損失を出したとみられること(東京新聞)などを教えて、国難が身近に迫っていることをもっと知っていただかねばなるまい。
道州制は過去に何度も議論されながら消えたのは、これが節税効果などメリットはあるものの政治家や役人のリストラにもなるというあたりにも理由がある。いくら国難といっても、これらの地元の有力者が警戒を強めて反対に回るならば、逆風さえ吹きかねない。

しかし問われているのは、ここまで税金を食いつぶしてきた政治家や役人の問題ではない。私たち国民の日本が破産するか、しないかにかかわるもっともっと重大な事である。
改革反対の大合唱を跳ね返して、つぶされないうちに都道州制を軌道に乗せるには、小池東京都知事の誕生の勢いを政治勢力にしてしまうという金メダル級の秘技、秘術が必要かもしれない。

例えば、小池新知事を党首に「新党東京」という名の政党を立ち上げるというアイデアはどうだろうか。それは東京都の場合で、北海道ならば「新党北海道」、東北州は「新党東北」・・・とする。
このように日本列島のいたるところで小池都知事の掲げるコンセプトに賛同する「新党○○」の議員を地方自治体に沢山、立候補させて当選させるのだ。「新党○○」の議員があらゆる選挙に一挙に進出すれば、古色蒼然とした日本の政治地図が塗り替わり始める。

古い日本との総力戦のバトルが火ぶたを切ったのである。
「もっとドラマチックに政治をやろうぜ」の季節がいよいよやって来た。

                           横山三四郎
作成:Sanshiro 2016.07.29 更新:2016.07.30

都知事選の場外観戦記を出版することになり、序文を書いたので番外編として掲載します。

都道州制 もっとドラマチックに政治をしようぜ
はじめに 日本初の女性東京都知事に捧げる

 二〇一六年七月の東京都知事選は結構、楽しく観戦させていただいた。そこで連載した観戦記をまとめて出版しようとしたところ、タイトルは「都道州制」とすんなり決まったが、サブタイトルになかなかしっくりするものが浮かばない。
 締め切りぎりぎりになって「もっとドラマチックに政治をやろうぜ」というのがアップした。
これはいける!
今回の都知事選ではまさしくドラマチックな選挙の戦い方をみせてもらった。しかもこれは次なる劇的な展開の序章にすぎない。わたくしたちはこれからも引き続きドラマにお付き合いしなければならないだろう。それはこれまで以上にドラマチックなものになるはずだ。

 今回の選挙は、「絶壁から飛び降りる覚悟で・・・」と出馬を宣言した小池百合子議員によってトーンが決まってしまった。寝耳に水の自民党東京都連はそんな身勝手は許さないといきまいたが後の祭り、馬場に出て行った牝馬はどんどん遠くへ逃げて行ってしまう。あわてふためく自民党とあざ笑うかのような牝馬の出走前の捕り物劇が面白くて茶の間の話題になり、後出しじゃんけんが有利とされる都知事選は小池候補の先行逃げ切りの圧勝に終わった。
 このシナリオも小池候補は織り込み済みであったと思われる。アベノミクスの自民党中枢とは政治色の異なる小池候補は党内で冷遇されており、東京都知事選に手を挙げたところで党推薦が得られるなどとは毛頭思っていなかったに違いない。
 
ただ地方自治体の政治は議会と折り合いがつかなければ、首長だけががんばっても動かない。東京都議会は自民党と公明党が優勢で、その与党を敵に回した小池新知事には試練が待っている。当選と同時に知事室と議会の激しい攻防が始まる宿命にある。
これからドラマの第二幕が開かれるというのはこのためだが、小池新知事はそれも見通しており、選挙戦のうちから都議会を解散して都民の都庁にするのだと公言してはばからなかった。
初の女性東京都知事はそんな小さな政争など眼中になく、その先の先、世界に増えてきた女性の大統領、首相らと肩を並べて語らう光景をみていることだろう。

わたくしはといえば、今年の五月の伊勢志摩サミットからのわずか三か月の間に電撃に打たれるような発見をして、このような本を書くことになった。それは一〇〇〇兆円を超える累積赤字を抱えて動きが取れなくなった日本の財政難が、三十年前の一九八五年、ヨーロッパが構想して実現した単一市場と単一通貨ユーロに起因することに思い至ったことである。
ヨーロッパの国家統合は構想からほとんど四半世紀をかけて進められた。この間、大きな経済変動や紛争などがあり、わたくしも雑用にかまけてEUのその後の実績に向き合うことを忘れていた。しかしいまや単一通貨ユーロはドルと並ぶ国際通貨に成長し、英国の離脱など歯牙にもかけないほどの力をつけた。
今回、日本の財務問題の深刻さをみるにみかねて、都道州制の参考にしようと昔書いたヨーロッパ統合についての自分の本を開いて、「当時の西ヨーロッパ諸国は日本商品の輸出攻勢に苦しんだ末に、国と使い慣れた通貨を捨てて隣国と共に生きることを決断した」ことを思い出した。
当時はとくに思い入れもなく淡々と書いた文章だったが、いま財政破綻しかねないほど追い込まれた日本の苦境のなかで読み直してみると、統合を選択しなければならないほど追い込まれたヨーロッパ各国の人々の無念の想いがひしひしと迫ってくる。そのいくつかは本文に収録する。

EUの中興の祖ジャック・ドロールが「ヨーロッパはアメリカ人や日本人観光客のための博物館になるのか、それとも再生するのか」と檄を飛ばしたときの心情。フランスの故ミッテラン大統領が賛否が拮抗する国民投票の直前にテレビ演説で「これが実現しなければ、われわれは日本に勝つことはできないのだ!」と絶叫したのは誇張でもなんでもなく本音だったのだ。
それから三十年余、EUはアメリカと並ぶ強力な政治勢力になりつつある。赤字国債を刷りまくっての景気刺激策を続けた末に身動きがとれなくなった日本に対しては自助努力を勧告して冷たく突き放すばかりだ。彼我の立場はまったく逆転してしまった。
これが国際政治経済のドラマ、本当の政治というものなのだろう。これに対して財源もないのに赤字国債を刷ればいいのさと巨額の補正予算を組み、少しばかりのヘリコプターマネーを困窮者に配って「どうだ。ありがたいか」とにんまり顔のどこまでの野放図な政治家が横行する日本は末法の世、もはや救えないのだろうか。

たった一人でアベノミクスの自民党に風穴を開けた小池東京都知事はもう一人ではない。果敢な政治スタイルに魅了された都民がこれだけ投票した。都民だけでなく、初の女性都知事に続こうとひそかに決意を固める人が日本中で増えていることだろう。
 この本で紹介した都道州制には光明である。
赤字国債依存症に陥った日本については、世界中がこれからどうするのだろうかと心底、心配している。廃藩置県から150年ぶりとなる都道州制の広域サイバー行革は、その特効薬として熟慮して構想したものである。
税金を使うばかりの一部の政治家やお役人には苦いクスリかもしれない。しかし日本の借金地獄には必ずよく効く。あのヨーロッパでさえ蘇ったのである。これから始まる日本再生のドラマのなかでぜひ試みていただきたいと思っている。
                       
横山三四郎
作成:Sanshiro 2016.07.29 更新:2016.07.30

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