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日本はサイバー政府で世界のモデルになろう

アメリカが円を為替操作を見張る監視リストにいれた4月29日から円は1ドル=105円台に高騰(海外市場)して、株価も一時、1万6000円(東京市場)を割るまで売り込まれた。世界中のトレーダーが日本円を狙っていることをうかがわせた。

円がターゲットになるのは、巨額の財政赤字を抱えてムリな、財政規律の厳しいEUからみれば信じられない財政運営をしているからである。
いまは東京オリンピック工事と好調な海外からの観光客の来日が続いているから、なんとか持ちこたえられるかもしれないがオリンピックが終わった後の2020年以降が心配になる。

第1回の東京オリンピック(1964年)の直後も不景気に見舞われた。リオのオリンピックは間もなくだから、もう4年後のことだ。ポスト・オリンピックの不況対策の工程表はいまから準備を始めても遅いくらいだ。

このような日本が置かれた状況から、明治維新の廃藩置県以来の大胆な行政改革を断行すべきだと思う。
政治のコストを極限にまで減らすことのできる直接民主主義のサイバー政府の手法を多用すれば、消費税を上げないで済むのみか、工夫すれば地方税を大きく減らすことができるようになる。

政治の改革はアイデアがよくても、結果がよくて有権者である市民に歓迎されなければ続けることは難しい。住民の支持がなくては一歩も進まない。
だからサイバー政府の議会は有権者の希望を十分に反映した選挙制度で選ばれた議員で構成されなければならない。また中央には既存の代議員による国会が存続し、地方自治法も残るだろうから、地方の広域サイバー政府の議員はサイバー議員であるとともにリアルな議会の議員も兼務することになるだろう。

アベノミクスでは国税と地方税、さらに電気ガス水道、NHK聴取料と支払いは増える一方で、それもどんどん値上がりして庶民はどうしたらいいものかと嘆いている。保育園に子どもを預けて働きたい女性が急増しているのは、家庭の財布を預かる主婦がモノの値上がりの激しさにパニクっているせいでもある。

政府はIT(情報技術)の分野に力を入れ始めているが、それは教育や生産のための技術の向上、税金徴収の効率化をねらってのことで、政治制度そのものにまでは目を向けていない。サイバー政府は政治家よりも強い権限を行使する官僚機構のスリム化にも波及するのでいい出すこともできない。

しかし日本の最大の問題である政治の赤字体質にメスをいれない限り、国民が孫子の代まで重税を払うために働き続けなければならなくなることは先のブログでも書いた通りだ。インターネットの時代にかごをかついだ大名行列が練り歩いた江戸の行政区割りをそのままに残しているから、効率が悪いだけでなく、住民の意識も変わらず、役人の組織ばかりが増殖して財政赤字が積みあがる。

八方ふさがりの現状を大転換する方法があることについて国民はいよいよ気づき始めた。18歳以上の有権者のほとんどがインターネットにつながったスマートフォンの携帯を利用するようになって、直接民主主義のサイバー政府のための情報インフラも整ってきている。

手をこまねいてはいられない。大不況が避けられないポスト・東京オリンピックまで残すところ4年しかない。

中央の政府と官僚たちが動かないのであれば、地方の小さな村や町の市民が自らインターネットを駆使した効率的な直接民主主義の実験を始めてもいいだろう。あるいは別荘地のようなところでグループで小さなサイバー政府を実践するのもいい。現代の「サイバー美しき村」が各地に生まれるようになったら世の中は変わるかもしれない。

みんなで変えようではないか。
サイバー政府の構築に着手したら日本は世界のモデルになるだろう。
作成:Sanshiro 2016.05.17 更新:2016.07.30

サイバー政府で明治維新以来の行政改革

アメリカが日本の円を為替操作の監視リスト(4月29日)にいれて、円安での経済再建を目指すアベノミクスに暗雲がたれこめてきた。

日本には金融財政の主権があるから、他国からとやかくいわれる筋合いはない。しかしながら円安誘導をあからさまに強行したら同盟国アメリカとの関係が悪化しよう。

そもそも世界最大級の財政赤字国である日本が、もっと刷れ、もっと使えと赤字債権を刷ること自体がおかしな話なのである。
とくにEUは財政赤字はGDP(国内総生産)の30%以内、国家の累積債務はGDPの60%以内という厳しい条件を加盟国に課してきた。日本のアベノミクスには苦虫をかみつぶしており、伊勢志摩サミットでの不協和音は避けられない。

さてこうなったら日本はどうするか。どうなるか。
わたくしの考え方は、まずはパナマ文書でタックスヘブンに大金を預けていることが判明した日本の国際企業に、そのお金を日本に送らせて税務調査を行って税金を払わせることである。これらの企業は「次の投資のためにプールしているだけ」といっているようだが、日本に送金すれば収益とみなされて税金を取られるために節税狙いで預けていることは明白。海外での事業の多くは日本からの贈与の事業や政府のODA事業で、元をただせば国民の税金なのだから税金を払うのは当然のことだ。

タックスヘブンに大企業が預けているお金は巨額だから、うまく取れればしばらくは税金を値上げしなくても済むかもしれない。しかしながら日本の赤字債権は政府保証の地方債も含めると年間の税収のほぼ20倍、1000兆円を超える。金利の支払いだけでも大変で一時しのぎにしかならない。

やはり国家予算そのものを節約し、減らす工夫がどうしても必要だ。
そこでいよいよサイバー政府のお出ましである。せっかくインターネットで迅速に安く政治ができるツールが発明されたのだから、住民の税金を下げられるくらいの思い切って大胆なことを実現しようではないか。

(1) 明治の廃藩置県(1871年)以来の行政の区割りを行う。これはすでに論議された道州制で十分だと思うが、炉心が溶融した原発を抱える福島県は中央政府直轄がいいのではないか。
(2) 既存の道府県の地方公共団体は、道州のサイバー政府の出張所のような出先機関に衣替えする。道府県や市町村の議会は廃止。
(3) 新しい道州のサイバー政府は、不公平が生じないように既存の県庁所在地ではなく、新体制に便利な未知の土地に建設してもよい。
(4) 治安を担う警察機構は警察庁の総指揮のもとに現状を維持する。ただし交通警察は民間委託とする。公立の義務教育に関しても文部省の管轄のままとする。したがって警察官と公立学校の教員の給与は国家公務員として地方税ではなく、国税による支払いとする。
(5) 地方自治法は道州政府によって見直され、最大限の自治を可能にする。
(6) 外交、国家安全保障など国家として行うべき分野は東京の中央政府と中央官庁が担うことはいうまでもない。

以上のようなサイバー政府の道州プロジェクトが動き出せば、日本は列島規模で大いに活性化するだろう。
従来の道州県議会の議員はもちろん、市町村の議会の議員もいなくなるから職員の給与の支払いも最小限にとどめることができて地方税は激減する。県市町村の職員は身分が保障されて、これら民間委託の住民サービスの各種事業に出向する。

従来の県市町村単位で補助金をもらって運営されてきた各種事業はみなおされ、できるだけ独立採算での運営が奨励される。電気、ガス、水のライフラインの事業も例外ではない。その経営はできるだけインターネットを利用した広域事業化と採算性の向上が奨励される。

廃藩置県以来の大行革は痛みも伴うことだろう。
しかしサイバー政府の導入は、日本人が国家の借金の支払いのために未来永劫、子々孫々、税金の支払いに追いまくられてもいいのか、どうかの選択である。すでに国民は重税に悲鳴を上げているように思われるのだが、どうだろうか。
作成:Sanshiro 2016.05.15 更新:2016.07.30

税金を安くできるサイバー政府にシフトしよう  

熊本地震は日本の政治にとっても一大転機になりそうだ。インターネットを駆使するサイバー政府の可能性が浮上したからである。

しかもタイムリーなことに、指南の書として、税金どころかお金さえも要らない未来社会を説く「通貨消滅」(ナイミ・フラー著、eブックランド発行、星雲社販売、1800円+税)が4月下旬に出版されている。

サイバーというのは、インターネットによる情報が飛び交う空間のことをいう。光の波を利用したサイバー空間では、1秒間に地球を7回半も回る速さで情報が飛び交っているから、時間と空間がなくなる。時間はお金なりというならば、情報の伝達のコストはゼロに近くなる。

この技術を政治に使えば、行政にかかるコストを劇的に安くあげることが可能になる。広域行政ができるようになるだけでなく、行政に携わる中央や地方のお役人を大幅に減らすことができるから、節税にもなる。

これまでインターネットを駆使した道州制などの行革は、“人気がない”とされて真面目に取り組まれないできた。しかし増える一方の国家予算と財政赤字は、劇的なスケールの行政改革を待ったなしで迫ってきたと思う。

お金が足りなければ日銀に万札の赤字国債を刷らせればいい、為替操作で円安にして輸出を刺激し、国内では物価上昇のインフレを作り出せば、日本経済は好景気が持続する――ご存じ、アベノミクスの先行きが危ぶまれてきたようにみえる。

安倍晋三首相は、伊勢志摩サミットで世界経済の景気浮揚のための財政出動を決議したいものと主要参加国を歴訪してあいさつ回りをしたが、ヨーロッパで主要国に断られたばかりではない。アメリカでは身勝手な円安誘導を行っている国として日本は中国などとともに為替操作を監視する国に指定された。

G7を控えたこの大事な時に、同盟国から金融財政政策を厳しく非難される事態である。この警告を無視して日本が円安の為替操作を強行すれば米国内の政府調達事業からの日本企業の排除などのペナルティを課されかねない。米財務省のルー長官は通貨安競争を非難し、「日本は国内の構造改革が必要だ」と述べているという。(日本経済新聞)

アベノミクスの歯車が狂いはじめたことは国民にとっては無関心ではいられない。たとえ政府が消費税増税の決断を参議院議員選挙の後に先延ばしにするにしても、政府の支出を減らさないかぎり、いずれその支払いは国民にかかってくる。

それはサラリーマンが、街の八百屋さんが汗水たらして働いておさめたお金なのだ――と、いくら訴えたところで官僚や中央の政治家たちにはほとんどカエルにしょんべんだ。

日本的政治システムはもはや末期症状なのかもしれない。既成の政党に自浄作用も、アイデアも構想力もないのであれば私たちが立ち上がるほかないのだろう。

次回は税金を減らすためには具体的に、どのような分野で、そのようなことがサイバー政府でできるのか。そしてそれはどのように構築したらいいのかについて考えてみようと思う。
                          つづく
作成:Sanshiro 2016.05.14 更新:2016.07.30

日本初の直接民主主義の兆しに注目しよう

熊本に出現したボランティアの人々による自然発生的な社会は、そのまま新刊「通貨消滅」(ナオミ・フラー著)が説くお金の要らない未来社会の姿だといっていいだろう。

ボランティアたちは
(1) 自らの自由意思で奉仕活動をしているのであって、報酬を求めているわけではない。そこではお金は要らず、消滅したかのようである。
(2) ボランティアの人々はインターネット経由で情報を共有し、判断し、行動しているので、その決断は極めて迅速だ。

本の中で提唱者のジャック・フレスコ氏と著者が展望するお金というものが不要になるという未来の人類社会は、平時ならば「まさかそんなことができるわけがないではないか」と一笑に付されかねない。ところが現実にいま、お金ではなく別の価値で機能するという社会が、熊本の被災地に出現しているのだから驚きではないか。

インターネットを駆使するボランティアたちの動きは速い。
震度7の地震が発生したその直後、慶応大3年の塚田耀太さんがFacebookやLineで呼びかけて、2時間もたたないうちに支援グループをFacebook上に立ち上げた。これには全国から2千人以上が登録、この中の100人ほどがやりとりして、避難所や炊き出し場所、支援物資の集積地点などを書き込んだ災害情報マップをその日のうちにアップしたという。(朝日デジタル)

大地震が地下の断層を伝って八代方面にと広がり出すと、その断層の延長線上の近くに再稼働したばかりの川内原子力発電所が立地しているので安全性を心配する声があがった。湯布院、別府方面のその先には操業停止中の伊方原発もある。そこでネット上で「川内原発を止めてください」という署名運動を始めるや、たった1日半で3万人、4日で10万人の署名が集まった。

かくて全国から老若男女が、今日も熊本に押し寄せている。
頼まれたわけでもないボランティアは、炊き出しのお手伝い、泥かきから、がれきの撤去まで嬉々として働いている。1000人分のご飯が炊けるという大釜の提供、足を伸ばして寝られるテントの寄付もあれば、ペットの病気を診る獣医師、悩みを聞く臨床心理士らまでが活動している。

炊き出しの重労働の日々を過ごしながら、自分たちはカップラーメンを食べて奉仕しているボランティアの姿を目の当たりにしたタレントのローラさんは「胸を打たれました」という。身を削ってまでして貢献する自己犠牲の姿になにかを感じたらしい。

5年前、福島第一原発に近い福島県南相馬市で植物による放射性物質の除去を、1年近く試みたわたくしはこの現象をみている。「なにか手助けできることがあれば・・・」と天使のようなまなざしをみせて参加してきたボランティアたちは、天下の一大事に自らがつくすことができるという充実感に高揚する気持ちを抑えきれないようだった。そして互いに自然と協力し合い、いさかいなど一切、なかったことを想い出す。

今回、再びこうしたボランティアたちの姿をみて、わたくしはこうした内面的な心の不思議な高揚は、単に人助けのせいだけでなく、政治に直接参加する体験から生まれているのではないかと考え始めている。アテネのアゴラで政治に直接参加する市民さながら、ボランティアたちは日本の重大事態に参加して貢献しているという自覚から心をはずませるようなのだ。

だからボランティアたちはつらい仕事もなんのその、一人で大変ならばみんなで力を合わせてがれきと取り組んでいる。弱音をはくどころか喜んできつくて危険な労働までをこなす。

リアルな世界では核兵器をもて遊ぶ国や自爆テロで無差別の殺傷を辞さない輩が横行している。国民国家単位のシステムが厳然と存在する世界ではたとえ平和主義でも重武装して備えなければなるまい。代議員の国会システムとそこに介在する日本独特の官僚機構にはそれなりの役割はある。

しかし日本にインターネットの普及の結果、直接民主主義の兆しが現れたとなるとこれは注目しなければならない、こうした直接民主主義が可能であることを知ったからには国民はさらなる要求を掲げることだろう。もし、既存の代議員と官僚システムが税金ばかり食らってろくな仕事をしなければ、国民はこれまで以上に厳しい目を向けてくることが予想される。

もしかすると熊本の大地震で崩れかけているのは、加藤清正が築いた熊本城の武者返しの石垣だけでなく、科学技術の進歩に追いつかない古めかしい国会と官僚システムなのかもしれないのだ。傾向と対策には弊社発行の「通貨消滅 お金は何処へ?」を一読することをお勧めしよう。
作成:Sanshiro 2016.05.02 更新:2016.07.30

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