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オルセー美術館の特別展にフランス人も仰天

パリ在住のガイドで、わたくしの大学の先輩である菅佳夫さんから興味しんしんなニュースが届いた。「売春」をテーマにした展示会が、初日から入場制限が行われるほど評判で、連日、長蛇の列が続いているというのだ。
菅先輩がほぼ毎月発行している「フランス通信」の最新号(120号 10月7日付)から、お許しを得て以下に転載する。

・・・・・・・
*「栄華と悲惨・フランスに於ける売春の姿(1850-1910)」展 ( Expo. « SPLENDEURS et MISERES – IMAGES DE LA PROSTITUTION(1850-1910) » )
思い切ったテーマであり、“売春”をテーマに開かれた展覧会は未だ嘗てなく、賛否両論、色々と意見もあったようですが、19世紀半ばから20世紀初頭のパリ、モンマルトルを中心として派手で賑やかな街を彩った女性達、ガス燈(les becs de gaz)が灯る下町の夜、夜遊び人達、香水、煙草、酒の香り、踊り子、街の女の肉体の輝き、、、が一つの時代を為していたことは事実。
カフェで、キャバレーで、売春宿で,遊び、過ごしてその“栄華と悲惨”を感じ、その姿を描いて後世に伝えた芸術家達、バレリーナを描いたドガから「女性は最も美しい景色」(La femme est le plus beau paysage)と表現したヴァン・ドンゲン迄、、、、パリを物語るには欠かせない文化との解釈から、あえて「売春」のテーマでの展示に踏み切った、と説明されています。
ドガの「スター」(‘Ballet-L’Etoile’(1878)-Edgar Degas) 、アンリ・ジェルヴェスの「ローラ」(‘Rolla’(1878)-Henri Gervex)、ロートレックの「2人の女友達」(‘Les Deux Amies’(1892)-Toulouse-Lautrec)、ピカソの「アブサントを飲む女」(‘La Buveuse d’absinthe’(1901)-Pablo Picasso)、アンドレ・ドランの「下着姿の女」(‘La Femme en chemise(1906)’-André Derain)、ヴァン・ドンゲンの「紫色の靴下どめ」(‘La Jarretière violette’ (1910)-Kees Van Dongen)、、、、ロートレックは「娼婦達の間に居る時ほど人間らしい安らぎを覚えることはない、、、」と云ったとか、、、、下心あって酒をおごる男、酩酊した中年男と連れの女、客引きで捕まり憂鬱な表情の女、、、快楽の夜が始まろうとしている雰囲気、、、猥雑なざわめき、、が伝わってくる作品100点余りを展示しています。
こうして例えば有名なドガの「アブサント」(‘L’Absinthe’(1876))を前に、普段は大家の傑作として鑑賞するに止まるものが、今回の展覧会のテーマの見地から改めて眺めると、同じ作品でも違った雰囲気に見えるという興味深さから、初日より入場制限を行なう程の人気を呼んでいます。会場には“18才未満お断り”の厚く仕切られたコーナーもあり、当時の街角で売られていた春画や怪しげな写真の展示、短編のポルノ映画の放映も行なわれています。
オルセー美術館にて来年の1月17日迄開催中。月曜日を除く毎日09時30-18時00、入場料11ユーロです。(Musée d’Orsay (1,rue de la Légion-d’Honneur,Paris 7e)
・・・・・・・

フランスの首都パリはファッションと社会現象で新しい時代のトレンドをリードする。
部族主義と封建制の象徴としてルイ16世と王妃マリー・アントワネットを1789年の革命でギロチンにかけたこの国の女性は、どこよりも早く古い社会の忍従の掟から逃れて、人間としての権利と自由を謳歌してきた。

外国ではイプセンが戯曲「人形の家」で新しい時代の価値観に生きる女性ノラを書いて世界を驚かせたのは、フランス革命から90年後の1879年のことだが、フランスではとうの昔に自立した自由な女性はその行動をしばられることはないとされ、売春という言葉さえ罪の響きをもって語られることはないといってよい。

それが21世紀のいま、オルセー美術館が正面切って「売春」をテーマに特別展示会を始めたのだからフランス人も仰天らしい。これはなにか男と女のありように変化が生まれる予兆なのかどうか。

わたくしはこの展示企画には、大英博物館が2013年から2014年にかけて行った日本の春画展の大成功にたいするフランスのやっかみと対抗心が潜んでいるように思われてならない。イギリスに対してのみならず日本の春画の超絶技法にたいする絵画芸術の大国を自認するフランスの対抗心、いや敵愾心である。なにしろ無料展示の大英博物館としては異例の有料にもかかわらず9万人がつめかけ、欧州での巡回展を合わせると入場者は13万人に達したのだ。

日本でも欧州で成功した春画展が9月から細川家の永青文庫で始まっており、週刊文春(10月8日号)が春画ブームを特集して、葛飾北斎らのグラビアを3枚掲載したことで編集長が配慮に欠けるところがあったと3ヶ月間の休職処分にされたことが話題になっている。

オルセー美術館の特別展は来年1月の17日までと長いようだから、関心のある方は飛んでいってみてはどうだろうか。
パリのことならなんでも知っている超ベテランガイド、菅佳夫さんに案内してもらいたい方はeブックランドにファックス(03-3333-1384)してください。都合を聞いてさしあげます。
作成:Sanshiro 2015.10.11 更新:2015.10.13

ものづくりの国日本は崖っぷち

インドネシアでの日本の新幹線建設計画が中国の高速鉄道に敗れた。ものづくりの国として未来を描いている日本にとっては暗雲である。

日本が建設ルートの詳細な事前調査を行い、親日的なインドネシアの国民感情からも新幹線の受注は間違いなしと踏んでいたのだが、土壇場で中国案にさらわれた。ここに東南アジアのみならずアフリカなど世界中でインフラ整備に圧倒的な影響力を発揮し始めた中国の恐ろしさがある。

これについては毎日新聞が9月30日付朝刊の1面トップで報じるなど様々に伝えられている。毎日新聞は2面でもその影響をよく分析しているが、中国バッシングを任務と心得ているらしい右寄りの新聞は政府に不都合なことを書かないから国民には問題の深刻さが正しく伝わらない。

日本の新幹線輸出は、インドネシアのみならずアメリカのロサンゼルスーラスベガス路線でもアメリカと中国が組んだコンソーシアムに敗れた。9月中旬、習近平主席の訪米の直前に発表された「デザート・エクスプレス」(砂漠特急)の初期投資は1億ドル、総額127億ドルに上ると北京発で発表されている。

金額もさることながら、世界最大のカジノ都市ラスベガスを結ぶルートは高速鉄道の世界最大のショールームでもある。それを中国に奪われてしまったのだ。大地震が起きるアメリカ西部の新幹線は、日本の耐震技術が備わっていなければ危なくてかなわないと思うのだが、すべては後の祭りである。

なぜ日本案は中国案に敗れたのか。これについてはわたくしが書いたばかりの「地球改造論」(eブックランドの登竜門で無料)の第3章が参考になると思う。

中国は東西冷戦が終わった19990年以降、政治的な空白が生まれたアフリカに資源獲得戦略を兼ねて大々的に進出した。外貨準備までをやりくりして、アフリカ諸国のインフラ事業を、お金がなければほとんどタダ同然でも請け負って建設するノウハウを築いている。安かろう、悪かろうでも、外貨もなにもない国にとってはありがたいことである。中国はこれを途上国同士ならではの南南協力だとして西側の金融システムからのルール違反だというクレームには耳を貸さない。

習近平主席の中国は、アフリカで培ったこうしたノウハウに自信を深めて、アジアからアフリカをも視野に入れた「一帯一路構想」という陸のシルクロードと海のシルクロードの構築に動き出した。金融面でこれを具体化するのがアジアインフラ投資銀行(AIIB)である。アフリカで成功したお金のない国でのビジネスの進め方のノウハウがあるから、インドネシア政府攻略など赤子の手をひねるくらいに造作もないことだ。

安倍政権の成長戦略の一つとしていた「インフラシステム輸出戦略」の一角はあえなく崩れてしまった。新幹線事業のすそ野は広く、大きいので日本経済そのものに影を落とすこと必至である。

「地球改造論」を書くために調べを進めていったら、アフリカに大きな影を落とし始めた中国の姿が見えてきた。中国人のコミュニティもあちこちに生まれている。それが象牙を買いあさるために価格が暴騰してアフリカゾウの密漁がその絶滅が危惧されるまでに激しく行われるに至っている。

中国政府が鉄道のようなインフラ整備で日本の新幹線の海外進出を断固、阻止、粉砕する決意でいることは想像に難くない。このような赤い中国株式会社と渡り合うにはどうしたらいいのか。

拙書「地球改造論」の第5章で知恵をしぼってはみたが、みなさんにもぜひ、本気で考えてほしいと思う。
もはや日本の新幹線の海外輸出はかなわないのか。打開策は失敗した原因を、とことん調べ、分析して探り、しかるべき対応策を練るところからしか生まれない。わたくしは日本は官民ともにまだまだ知恵を出しておらず、努力も足りないと思っている。
作成:Sanshiro 2015.10.01 更新:2015.10.01

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