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eブックランドはアマゾンKidle とGoogle Playでも同時出版・販売

この秋の国際的なITメジャーの日本進出ぶりには度肝を抜かれた。日本の電子自費出版の草分けであるeブックランドの社長がこういうのだから、紙本出版社などは腰を抜かしているのではないだろうか。

先のブログでも書いたが、Google PlayブックスやアマゾンKindleストアを黒船襲来だとして排斥しようとする“尊皇攘夷”的な発想は誤りである。むしろ大いに歓迎して利用し、情報流通を盛んにし、さらには日本文化の国際化に活用すべきだろう。

eブックランドは、この日あることを想定してノウハウを積み重ねてきた。

著者に対するシェア(印税)は売上の50%だし、決済もクレジットカードとプリペイドカードで営業してきたから、アップルのときもそれほど驚かなかった。今回の楽天kobo、Google Playブックス、アマゾンKindleストアの営業スタイルも相性がいいと思っている。

これらITメジャーを敵視したり、競争したりするほど愚かなことはない。むしろeブックランドとしては、メジャーの販売サイトの「いいとこ取り」して、著者と読者のために利用しようと考えた。

その第一弾が、eブックランドで出版する電子書籍をGoogle Playブックスで販売するというアイデアでる。コスト計算をしてみると、著者の負担はとくに増えるわけではない。販売するサイトが2つになってダウンロードが増えるのだからうれしいだけだろうと早速、実行に移した。

アマゾンのKindleストアの日本進出は一番、遅れた。営業開始が10月25日、ハードのKindleの発売開始が11月19日である。しかしアマゾンのKindleストアは、なかなかよくできている。日本での紙本販売の経験が長いだけに、そのノウハウが随所に生かされて素晴らしいものがある。

特にわたくしが注目しているのは、アマゾKindleストアで電子出版すると、翻訳ソフトをつけて世界の主要言語で読んでもらえるというサービスだ。著者にたいするシェア(印税)は日本国内の販売だと35%だけれども、外国での販売では70%というのもうれしい。

日本語の電子書籍に翻訳ソフトをつけて、グローバルに読んでもらう――これこそがeブックランドがいずれやりたいと夢をみていたことだ。これによって日本語という特殊な少数言語の障壁がなくなって、洗練された日本文化を世界に発信することができるからだが、アマゾンに先を越された。

そこで、eブックランドではこれから出版になる電子書籍についてはGoogle Playブックスのみならず、アマゾンKindleストアでも同時に出版することにした。

これからはeブックランドでの電子出版の作品は、販売サイトがeブックランド、Google Playブックス、アマゾンKindleストアの3か所になる。なんとも贅沢な夢の出版である。

Google Playブックスでの登録・販売は、eブックランドで使っているPDFが通用するのでそのまま使うことができる。ただ、アマゾンKindleでは画像や表の多いものは受け付けないというから向き不向きがあるようだ。それでもeブックランドでは、小説や詩集、エッセーのような文字物の自費出版が多いから著者には福音だろう。

さて、こうした新機軸にともないeブックランドでの電子自費出版の費用は高くなるかといえば、メジャーサイトとの相性がいいためにほとんどコストアップにならない。むしろこれまでよりはやや安く提供できることになった。

すでにeブックランドで出版している著者のみなさまにも、新サービスを大いに利用していただきたいと思う。ぜひ、お問い合わせください。

* * * *
以上のように書いてからすぐ某新聞社から問い合わせがあった。出版局で出している本を4大サイトにアップしてほしい、というのである。ふたつ返事でOK、OKと答えた。常に先端を走るeブックランドにはこういう福も来る。

Google、アマゾンに楽天、それとアップルの4大メジャーサイトに、一般の著者や法人の電子書籍を登録販売するサービス開始は12月6日を期して発表にこぎつけた。これは日本初だろう。


作成:Sanshiro 2012.11.23 更新:2012.12.08

民主主義の本家アメリカからの贈り物

日本ではよく「黒船が来た」という。江戸の太平を破ったペリー艦隊の来航以来、日本人のトラウマになっていて、分かりやすいのでよく使われる。

しかし、この発想こそが諸悪の根源なのではないか。黒船襲来的発想はじつは間違いなのではないのか。そしてついには日本を滅ぼしてしまうだろうと思い始めた。

日本が黒船に攻められる、無理やり開国させられる――という黒船襲来論は島国根性と同根である。鎖国をして国体を護持していれば大丈夫論だ。その根は深く長く、400年、いやそれ以上前から強靭なルーツがある。

ペリー艦隊の来航で江戸がなによりも驚いたのは、敵が攻めてくるはずのない太平洋の反対側からやってきたところにあった。これでは元寇対策の戦術戦略では間に合わない。幕府と諸藩の動揺は果てしなく、内戦の末に明治ができた。

日本が開国をせざるを得なかった本質は技術革新の落差にあるといえる。風力と人力で進む北前船で太平の夢をむさぼっていた日本は、蒸気機関と大砲を搭載して外海を苦もなく航行する鉄鋼船の前になすすべもなかった。坂本龍馬も驚いたわけである。

あれから150余年、出版界でほとんど同じことが繰り返されている。

アップルのiPhone iPadに始まり、楽天kobo、Googleのネクサス、アマゾンのKindle――2010年から2012年秋にかけて、新しいタイプの情報端末が次々と日本で発売されている。それらが提供する出版システムにも目をむく斬新なアイデアがあふれている。

これは黒船どころではない。Google PlayブックスやアマゾンKindlestoreの陣容をみれば、取次システムにがんじがらめの出版業界に機動艦隊空母がやってきたかのようだ。そして最高の商品を開発していたはずの日本の携帯メーカーがまったく歯が立たない。それどころか日本の誇る家電メーカーは収益をあげる商品がなくなって、哀れ外資に救いを求める事態である。

電子出版社eブックランドは、2004年にソニーの電子書籍端末「リブリエ」の販売を応援しようと立ち上げたものだ。フォーマットはソニー開発のBBeB(ブロードバンドe-Bookの頭文字)だった。

一介のもの書きにすぎないわたくしがこのようなヴェンチャーに乗り出したのは、ソニーにコンテンツの提供を約束した紙本出版社が提供する作品のラインナップに愕然としたためだった。ベストセラーものはおろか、売れ筋の本はリブリエ向けにまず提供しない。リブリエのための独自企画の作品も出版しない。点数はそろえるけれども、それらは全集ものなど、高名だけれども売れない作家のカビの生えた作品ばかり。紙本のビジネスモデルを守るためである。

ソニーに協力している紙本出版社とバッティングしないよう、個人向けの電子自費出版社として立ち上げたeブックランドにも「日本語は紙の本で読むものだ」と白い眼が向けられた。そこには日本語は日本文化そのもの、礎だとする根深いナショナリズムの響きがあった。

これではリブリエが売れるはずはない。ソニーの電子書籍開発チームが心血を注いだリブリエは倉庫に山積みになったまま、たちまち行き詰まった。折からのソニーの経営不振も重なってプロジェクトチームのトップは責任を取らされ、チームそのものも、日本に見切りをつけてカリフォルニア州に夜逃げ同然、脱出していった。

事実はフィクションよりも奇なり、ここから興味深い展開が始まる。

日本を見限ってアメリカに渡ったソニーのリブリエ開発チームは、リブリエの後継機「Sony Reader」を売り出してそこそこの成功をおさめた。それをみるやこの分野で20世紀末から試行錯誤していたアメリカのITヴェンチャーが一斉に読書端末の開発に動いた。今、日本の出版界に攻勢をかけているアマゾン、アップル、Googleなどなどで、それが日本に押し寄せてきているのである。

わたくしは無念でならない。日本の紙本出版界が、日本語で鎖国して閉じこもることなく、日本発の電子書籍リブリエを育て、ハードのみか日本文化を世界に売り込もうという大局的判断ができたならば、ビル・ゲイツの鼻を明かし、スティーブ・ジョブスに泡を吹かせるチャンスはあったのではないか。

情報こそが人間社会を動かす大動脈であることを、肝心の情報をにぎる人々が知らなかった。その結果、いまや当の出版業界のみか、超一流と言われた主要な電機メーカーまでがのたうち回っている。

これをみると、「黒船襲来」のトラウマをいまだに癒せないでいる日本と日本人の業の深さを思わざるを得ない。いまや動力船どころか、インターネットの時代であるにもかかわらず、島国に閉じこもろうとする浅はかな根性が今日の事態の根底にある。

アメリカ製の電子書籍読書端末と、だれもが出版できるオープンなシステムは、むしろ民主主義の本家からの贈り物と受け止めるくらいの度量がなければ、明日はないのではないか。


作成:Sanshiro 2012.11.16 更新:2012.12.09

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