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情緒的人間から論理的人間へ

 

マリー・キュリー夫人( 1867-1934 )のかつての研究所をパリに訪ねたことがある。建物の入り口をくぐるとこじんまりとした中庭があって、庭木が燦々と降り注ぐ太陽の光のなかで輝いていた。

 

四半世紀も前の欧州特派員のころの取材を思い出したのは、福島原発事故による放射能汚染のせいである。ポーランド生まれのフランス人、キュリー夫人はラジュームなどの放射性物資を発見してノーベル物理学賞とノーベル化学賞をダブルで受賞した。放射能という言葉の命名者であり、良くも悪くも放射能の母である。

 

フランスは人類の原子力時代を拓いたマリー・キューリー、ピエール・キュリー夫妻の研究業績を讃えて、二人の墓を 1995 年、パンテオンに移してフランスの偉人として祭った。

 

このようにキュリー夫人とその業績を誇りと考えるフランスの原子力政策は、福島原発事故後、ドイツやイタリアがうろたえて原子力発電からの後退を決めても微動だにしない。科学の論理的思考を正しいと確信しているからだ。

 

考察と事実を積み重ねて、ようやく築くことができた原子力発電を否定することは、自らを否定するに等しいとフランス人は考えているのだろう。人間は考える芦であり、考えるから人間なのだとして、科学的論理を信奉するフランスは原子力発電をとことん信頼しており、75%の電力を原発に依存している。これは抜きん出た世界最大の依存率だ。 福島原発事故の救済にフランス企業が貢献し始めているところをみると、万が一の対策でもしっかりしているようだ。

 

これに対して、である。日本の原子力政策はどうなのか。どこまでお粗末さを世界にみせれば済むのか。ほとんど身の置き所のない恥ずかしさだ。

 

しかし事は、もはや恥ずかしいとかいう次元の問題ではないのだろう。

 

フクシマの事故の深刻さは、 4 か月もたってから明るみにでようとしている。メルトダウンの発表までに 3 ヵ月かかった。プルームなる放射能雲が人口 3500 万人の住む首都圏上空を徘徊して、放射性物質をまき散らしていた恐るべき事実がテレビなどで報じられるようになったのは今日このごろだ。世界注視の事故で、このようなでたらめな情報開示をする国が信用されることはもはやない。

 

いい加減さは新しい問題を引き起こして、福島原発事故による放射能汚染など、東北の田舎の話と聞き流していた東京都周辺の住民は、にわかに不安におびえて、子を持つ母親らが役所に駆け込み始めている。しかし放射能についての知識がないから、ただただ不安が募っておろおろするばかり。精神衛生上、まことによろしくない状況が生まれている。

 

これを解決するには、日本人はほとんど生まれ変わって、情緒的人間から論理的な、理性的人間にならなければならないのかもしれない。そんなことは 100 年河清を待つに等しい。日本人には神風が吹いてセシウムなど吹き飛ばしてくれるだろうと考えている節がある。当座の不幸の解決にはなりそうもない。 

福島原発事故の最終処理までには数十年もかかるというのだから、それもちょうどいいくらいだろう。日本人が論理的な、理性的な人間に変わるにはそれぐらいの時間がかかるのではないか。

 

「ひまわりの種まき隊」は、いまはただただうろたえる人々のために放射能教育のセミナーを各地で開催することを新しいミッションに加えようとしている。


 

作成:Sanshiro 2011.07.07 更新:2011.11.06

ひまわりの種まき隊は長期戦に備えます
 

経営者がボランティアをするなんて―たまったものではないが、それをしてしまった。「ひまわりの種まき隊」である。

  http://www.e-bookland.net/campaign/ap_seminer.html

自分でもどうしようもないものに引っ張られた気がする。それは何かといえば、メルトダウンであり、放射能汚染である。それによってもたらされた大きな不幸が引力だったと思う。もちろんわたくしが米沢盆地の一角に生を受けた東北の男だという要素もあった。

 

ガイガーカウンターをバッグに忍ばせて歩かなければならない―このような悲劇が、平和な国日本で起きるなんて・・・しかしそれは現実に起きて、何千人も、何万人もが目に見えない敵とたたかっていた。

 

「ひまわりの種まき隊」には、この不幸の大きさを感じ取って、いてもたってもいられない人々がかけつけてきた。とくに女性のボランティアが多かったのは感受性が強いせいなのか、男が忙しがり屋だからなのか。ともあれ「ひまわりの種まき隊」のコンセプトはみんなの気持ちなのだった。

 

自分で企画して実践しながら自分でいうのもおかしいかもしれないが、ひまわりの種まきのボランティアをしてから、世の中がまったく変わってみえるようになった。正しくは、現地をみて、放射能をあびてから、世の中で大事なことがはっきりと正しく見えるようになったのだと思う。放射線量の数字の意味が分かるようになり、福島市や郡山市の線量がひまわりの種をまいた南相馬市の2~3倍もあることを知った。

 

そうすると何が起こるかというと、まずテレビが面白くない。そもそも 3 ヵ月間もメルトダウンの事実を報じられなかった日本のジャーナリズムって一体、なんなのさと思ってしまうから、ニュースもろくにみる気にならない。世の中は変わり、そして自分も変わってしまった!

 

ひまわりは種をまけば終わりというものではない。育て、刈り取り、その放射性物質の吸収作用の検査というものがある。少しでも効用があるとなれば、類似の力のある植物の植え付け、来年のひまわりの大々的な種まきにも備えなければなるまい。

 

わたくしはたとえ顕著な効用が確認できなかったとしても人々を元気づける効用は確かにあるとみた。ひまわり畑プロジェクトはこれからも長く続けたなければならないと考え始めている。

 

福島では子供たちも含めてセシュウム尿の検出が報じられるようになった。阿賀野川のイワナもヤマメも放射性物質に汚染されているからと食用にしないよう勧告された。フナもコイも、ドジョウもだろう。この阿賀野川の水は、カキ養殖で知られる太平洋の松島の海に注いでいる。

 

セシウムの半減期は 30 年といいうから、「ひまわりの種まき隊」は長期戦に備えなければなるまい。まずはボランティアたちの隊列を整えることが大事だと、グループメールを設けてメルマガを出すことにした。

 

電子出版社 e ブックランドの社長兼ひまわりの種まき隊の隊長としては、本業もこれまで以上にがんばらなければならないだろう。

さぁ、世の中が変わって、これまでとは別の意味で忙しくな
る。





作成:Sanshiro 2011.07.02 更新:2011.07.03

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