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技術は武器なり インターネットもまた

 

わたくしの初夢は、まんざらでもないようだ。 2010 年正月に掲げた「 e ボードの夢」は1年もたたないうちに正夢に近くなった。http://bizpal.jp/eb346/00316

 

紙のようなカラーディスプレイを開発したブリヂストンは、台湾のメーカーと組んで実用製品の開発に踏み切った(プレスリリース 11 月9日)。それより  前、わたくしは政府が政策コンテストをするというので、「純国産のエコノートを途上国の子どもたちに贈りましょう」と10月に提案している。

 

シャープが 12 月、アップルの iPad を追撃する読書端末「ガラパゴス」を発売するとともに、インドで教科書代わりに使う実験に乗り出したというニュースもうれしい。日本にはとにかく攻めてほしいのである。

 

日本は海外に売り込むに値するものを持っている。それは日本の文化だ。「日本の桜は世界一」などといったお国びいきはいただけないが、日本文化の独自性は誇るに値するし、競争力はあると思う。

独特な日本文化は、ユーラシア地塊の東端の島国に育った。世界各地の民族とその文化が戦乱と動乱の繰り返しの中で破壊され、消滅したのにたいして、私たちの文化は日本という国が大陸から隔てられた島嶼であったために守られ、長い時間をかけて醸し出された。シルクロードの文物が今日、奇跡的に正倉院に保存されていること、こうしたことが日本文化を象徴しているといえる。

 

それを表現し、伝えるのが日本語である。だから日本語で世界に撃って出てほしいとかねてから考えている。

 

日本の出版人の多くは、いまだにインターネットと電子書籍時代の到来を〝黒船襲来〝と重ねてただただ防戦の構えだ。まさしく維新のときの尊皇攘夷派だが、そろそろ卒業してほしいものだ。「日本語と日本文化を守れ」「出版文化を死守しよう」の姿勢では日本と日本人、ひいては日本語そのものの衰退を招くばかりである。

 

古来、技術こそが武器であり、世の中を変えるツールである。人力の時代、馬力の時代、蒸気機関、内燃エンジンの時代、原子力の時代と、人類社会はいつの時代も技術の高度化とともに人々の生活も国際関係もがらりと大きく変わった。インターネットはその最新の技術であって、光の速度で情報を伝えて時間と空間を無にする。

 

海に浮かぶ江戸の日本は蒸気機関の時代に黒船によって開国を余儀なくされた。外敵を列島鎖国によって排除しようとした日本だったが、その戦略は長躯、太平洋の向こうから攻めてくる外国の出現の前に崩れた。ましてインターネットの時代、ナノテクノロジーの ITC 時代にあっては、地理的なものはとんと防御の役に立たない。

 

そこで現代の尊皇攘夷派は「外国人に日本語の機微など分かるはずがない」と日本語と日本文化による鎖国を試みているわけだが、 日本語で発信しないことで世界における日本の存在は日々、希薄になっている。そうこうするうちに日本の国力は衰退して、海外からとことんあなどられるだろう。日々の世相はそれが急ピッチで進行していることを物語っている。

 

日本の文化、日本語を守りたければ、攻めに出なければならない。そしてそれは可能なのだが、いまは逆に英語陣営のほうから攻め込まれている。

 

日本が攻めに出るためには、日本の文物をデジタル化しなければ始まらない。日本語の電子書籍を、世界各国語に翻訳したり、音声化して伝える技術は、やろうと思えばすぐにもできることなのだけれども、デジタル化そのものがアメリカに比べててほとんど 20 年遅れになってしまっている。  日本社会に蔓延している「よらしむべし、知らしむべからず」的な発想が、情報の一般公開を阻み、紙の本のデジタル化に躊躇し、長いものにまかれようの国民がそれに異議を唱えなかった結果でもある。

これでは現代のグローバルな情報戦において日本が勝てるわけはない。日本語の文物の電子化を阻もうとするものは、それが日本の弱体化を招いている現実を知るべきだろう。

 

なさけないけれども、デジタル時代の日本の開国はこれからだ。今年の夢は内なる戦いに勝利して、日本語で反転攻勢に転じることである。


 

作成:Sanshiro 2011.01.01 更新:2011.01.18

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