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大御所のアプリと庶民のアプリはなにが違うか

 

e ブックランドが「作家も出版社も電子出版する時代」とネット広告を打ったからというわけではないようだが、それから間もなく、作家の村上龍が自らの電子書籍アプリの出版販売会社「G2010」の立ち上げを発表したのには驚いた。

 

記者会見場には、電子出版による作品発表というスタイルに賛同したというベストセラー作家、よしもとばななも座っていた。なにやら大変なことらしい。

 

なにが、どう大変なのか。それは村上龍が「G2010」の立ち上げに至るいきさつを、アプリの開発コストと収益の配分までをブログで示し、出版社を袖にした事情を明らかにするに至ってようやく見えてきた。
http://ryumurakami.jmm.co.jp/g2010.html

 

長い間、文字情報の伝達ルートは紙本であり、それを扱う取次という会社を通じるシステムだった。「G2010」の誕生は、これとは別に、作家が最新ツールを使って独自ルートで出版販売を始めたということを意味する。主要な取次は、日本の主要な出版社が株主だから、作家個人が出版社の領域に割り込み、挑戦し始めたといっても誤りではないだろう。出版界中枢の受けている衝撃のほどが推察できようというものだ。

 

それにしても、である。7月上旬に売り出した「歌うクジラ」は 10 月までの 4 ヵ月間にダウンロード1万件を超えたという。価格は 1500 円だから、 1500 万円超の売上げだ。坂本龍一作曲のオリジナル曲付というリッチなアプリだとはいえ、これはすごい。

 

アプリの制作費は制作費 150 万円、坂本龍一にアドバンス 50 万円の計 200 万円だ。この費用を償還した後の収益配分率は、アップル社が 30 %、著者 40 %、開発会社 20 %、作曲家 10 %だという。 

 

人のサイフの中をのぞくようだが、 1500 万円から初期コストを差し引いた 1300 万円の村上龍のシェア 40 %分だけでも、 520 万円にのぼる。これだけの印税を紙の書籍で出版社からいただくには、印税 10 %の1500円の値段 の本が3万4600 部売れなければならない計算だ。

 

村上龍ならば、紙本でもこれくらいは軽いのかもしれないが、アップルの iPad、 iPhone でこれだけの売上と収益を上げたということには、心底、驚くほかはない。しかもこれが売り出してから、ほんの 4 ヵ月でのことなのだ。これからも著者らのふところには大金が転がり込む。

村上龍の「G2010」は、〝電子書籍は売れない〝という一般に流布されている説は大間違いであることを証明して粉砕した。もちろん無名の作家が、電子書籍アプリで大ヒットを飛ばすことは難しい。現実には素人の小説のようなエンターテインメントものはとくに苦戦している。このようなマジックはだれにでもできるというものではなく、大勢のファンがいる文学と音楽界のスーパースター2人ならではの成功である。
 

それでも、 e ブックランドの自力自費出版作品にもアプリ出版して、アップルの AppStore という同じステージに立つ作品が増えてきている。いつかはきっとヒットが生まれるのではないだろうか。

これからだ。庶民のもの書き、作家諸君、がんばろうではないか。

個々の作家が村上龍のように作品をアプリ化してAppStoreで出版する道筋を伝授する
e ブックランドの無料セミナー、「電子書籍×アプリ出版開業セミナー」(東京商工会議所 403 会議室)は、 11 26 日(金曜午後1時から)の開催だ!
http://www.e-bookland.net/campaign/ap_seminer.html

作成:Sanshiro 2010.11.13 更新:2010.12.04

原点に戻って電子書籍アプリフォーラム


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月1日、 e ブックランドは設立7周年記念日を迎えた。

 

IT ベンチャー世界の歳の数え方――変化が激しくて1年で7年も歳をとるというネットイヤーでいえば、 49 歳という熟年期を迎えたことになる。支えてくださった著者と読者、それと編集者のみなさまには心からの感謝を申し上げる。

 

7周年の記念事業はもう始まっている。それはパソコンや携帯で読む電子書籍アプリの利用を盛んにするための無料出版セミナーの開催だ。第1回のセミナーは、10月27日に東京八重洲ホールで開催し、2回目は11月27日(金曜)にお堀を臨む東京商工会議所会議室で予定している。題して「電子出版×アプリ出版開業セミナー」。

 

最近はGoogleでのネット広告もこんな風に出している。

「eブックランド出版セミナー 作家も出版社も電子出版する時代 パソコンで読む電子書籍も アプリも」

 

どういうセミナーかといえば、 e ブックランドがこれまでに蓄積した電子出版のノウハウを、広く世の中に提供することを目的にしている。これだけ苦労したのだから、いわゆる企業秘密に類するものもないではないけれども、そうしたノウハウまですべてをさらけ出し、開示してしまおうと考えている。

 

なぜならば、 e ブックランドそのものが日本に電子書籍というエンターテインメントを盛んにしてインターネット利用を少しでも進めようとして誕生したサイトだからだ。母体は有限会社インターネット文明研究所( 2000 年創設 所長 横山三四郎)で、商号変換して電子出版社 e ブックランドになった。

 

インターネット文明研究所という名称には、当時はだれもが首をかしげた。だからこそ設立されなければならなかった。

 

日本は 1990 年代、インターネットの重要性に気付かず、利用に遅れをとってアッという間に経済基盤がガタガタになった。その原因が分からないままに政治家と官僚は「景気などは資金を投じて刺激さえすれば回復する。この日本経済がへたるわけがない」と、銀行や大企業にただただ赤字国債を刷って、莫大な貸付を行った。原因がそこにないのだから、ケインズ的な公共投資による政策は天文学的な金をドブに捨てる結果に終わった。日本は近代国家史上、例のない借金大国になった。

 

あまりの時代錯誤ぶりに黙っていられず、わたくしは『ネット敗戦― IT 革命と日本凋落の真実』( KK ベストセラーズ刊 2000 年)を書いて警告するとともに、インターネット文明研究所まで立ち上げたが、 90 年代末の累積赤字国債はわずか5年ほどで 500 兆円に達した。それがいまや 800 兆円を超えて、日本の命運はもはやだれにもわからない。それほどの危機である。

 

日本にも挽回のチャンスはあった。例えば読書端末である。奇しくも e ブックランドの7周年記念の日、アメリカから iPad を売りだしたアップル社の 7 9 月期の売上がマイクロソフトを超え、すでに株式総額でマイクロソフトを上回っている同社は名実ともに世界最大の IT 企業になったというニュースが伝えられた。

 

iPad は、ソニーが日本で 2004 年に売り出した読書端末リブリエを真似した商品といって過言ではない。リブリエは魅力的なコンテンツに恵まれず、従って読書端末もさっぱり売れないまま製造打ち切りとなり、コンテンツ配信会社「タイムブックタウン」も 2009 年2月に店仕舞いした。

 

このためにソニーの読書端末開発グループは米カリフォルニアに移り、リブリエを Sony Reader と名前を変えて再出発した。英語の市場規模が大きいこと、それと出版社が協力的だったことから Sony Reader はそこそこに成功、それをみたアマゾンは Kindle を開発し、アップル社も負けじと iPad を売り出したといういきさつがある。つまりアップル社を世界一の企業にした iPad は、ディスプレイが液晶で、インターネット接続ができるなどの違いはあるにしても、コンセプトはリブリエをそっくりまねた孫のようなものなのだ。

 

ソニーのコンテンツのフォーマット(電子規格)である BBeB をいただいて e ブックランドを立ち上げたわたくしはこの一部始終をみてきた。悔しくて仕方がない。しかしながらこうした日本の敗北の根っこは深い。

 

結論を急げば、日本は日本語でなおも鎖国をしようとしている、ということだ。この日本の体たらくは日本人自身が招いたことである。

 

太平の徳川鎖国体制のなかで骨の髄までしみ込んだ日本人の謙譲の美徳――お上の支配の中で培われた、自らでしゃばらない、語らない、発信しない価値観は、個々人が発信するためのインターネットとは相入れない。21世紀だというのに、多くの日本人は人の後ろに隠れている。なんのことはない。日本凋落の原因は日本人のライフスタイルと発想そのものにあるのである。引っ込み思案では、インターネットを駆使して先進諸国の技術をしゃにむにまねて働く途上国の人々にもかなわない。

これを変えたければ、日本人一人ひとりが、集団主義から個人主義の考えに変わって自立しなければならないと思う。パソコンの登場は日本語で初めてタイプライターが使えるようになったという歴史的な出来事なのである。これを駆使して、自ら責任をもって発信する日本人が一人でも増えること、それが日本の未来を変えることにつながる。

 

そしてそれはもはや難しいことではないのである。孤独でもない。趣旨に賛同して自ら電子出版する作家や出版社には「電子書籍アプリフォーラム」(代表社 e ブックランド)に参加していただき、その作品も e ブックランドで広報宣伝して紹介したいと動き出している。





作成:Sanshiro 2010.11.01 更新:2010.11.10

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