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伊予のストーンヘンジ


電子書籍の新しい規格、
KeyringPDF の導入を記念する e ブックランドのトップページに、「伊予のストーンヘンジ」(篠澤邦彦著)を大きく掲げた。

 

これにマユをひそめる向きもあるかもしれない。 科学的な研究も行われていない海中のストーンヘンジの話など、まともに取り上げる e ブックランドというのはちょっとヘンな出版社ではないのか―と。

 

そこで少し、説明しておこう。 わたくしは新聞社のロンドン特派員をしていた関係で、イギリス南西部のソールズベリー平原にサークル状に石柱が立つストーンヘンジそのものを訪れたことがある。

 

四方に地平線が広がる平原に、にょきにょきと現れるストーンヘンジの柱は、遠くからは小さいようだが、近づくほどにそのスケールに圧倒される。 石柱の高さは高いものでは7メートル、人間の背丈の4~5倍もある。

 

これについての文献も読んでみた。 古代人が天文観測のために立てたということは間違いないようだ。 それにしても土木機械などない時代に、一体、どのようにしてこのような重い石を運び、立てたのか。 興味は尽きない。

 

なにしろ、ケルト人が住むブリテン島をローマ軍が征服し、その後にアングロサクソン人が進出したころよりはるか昔から立っていたのである。 長い間、建設方法も分からなければ、その目的も知られることはなく、ただただ人々を驚愕させてきた。

 

近年、ようやく炭素年代測定法などで正確に調べることができるようになって、ストーンヘンジは一挙に造られたものではなく、長い年月の間に整備されたものであることが分かってきた。 最も古いものでは紀元前 8000 年、つまり1万年前の中石器時代の遺構がみつかっているが、現在の主要な形は新石器時代、 現在から4000年以上前の紀元前2440年から数百年の間に建設されたとみられている。

 

つまりは有史のはるか以前ということで、普通の人の歴史感覚ではとらえきれない建造物なのである。 日本でいえばアマテラスのはるか以前の話だ。

これが巨石文明に対して、人々がうさんくさい目を向ける理由になっているが、わたくしはそうは思わない。
しっかりした物証のある遺跡であり、もっと正しくその存在を人類の歴史として研究し、学ぶべきだと思う。古代のロマンとか、そういったレベルで扱うべきではもはやない。

 

筆者の篠澤さんはアマチュアの古代史研究家だが、「伊予のストーンヘンジ」では現在よりもずっと低くかった縄文時代の海面のことにまで言及して、白石の鼻巨石群について実証的に観測し、観察している。 アマチュアの水準を超えたレポートで一読に値する。

 

日本では他にも天文観測施設として利用されたとみられる巨石の遺跡がみつかっている。 古代人は考えられているよりもっと賢く、行動的で、たくましかったのではないか。 21世紀である。 神代の前の、わたくしたちの祖先の歴史について、年代を明確にして真正面から向き合うときだろう。

 

天文観測施設という共通の目的からみて、大西洋岸のブリテン島で活躍していた古代人が、太平洋岸のアジアの古代人となんらかの知的交流をしていたということもあって不思議はない。 ユーラシア大陸は地続きだし、海は世界に通じている。  こうした仮説は、いまや骨のDNA鑑定や年代測定法、気象学といった手段をからみ合わせれば追求できるはずだ。

 

3月 15 日(日曜 17:00~)には「春の夕日の鑑賞会」が予定されているとのことで、関心のある方は、一度、現地を訪れてみてはどうだろうか。 帰りにはもちろん、松山市の道後温泉につかって・・・・。


作成:Sanshiro 2009.03.05 更新:2009.03.08

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