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哀悼! 新風舎

 

自費出版の最大手、新風舎がついに消滅することになった。

 

弁護士が3月6日、記者会見して明らかにしたところによると、新風舎は文芸社に事業を譲渡し、自費出版の費用を払っている著者 1000 人の作品は文芸社が引き継いで出版することになるという。ただしそれには追加の費用がかかるらしい。

 

文芸社と新風舎はともに e ブックランドと接点があった。なにか不思議な縁を思わざるを得ない。

 

e ブックランドはソニーの電子書籍フォーマットである BBeB を得て、本邦初の電子自費出版ビジネスに乗り出したが、作品が沢山あるというわけではなかった。このため当時、自費出版最大手だった文芸社に提携を申し入れて、ソニーと3者での話し合いまでが行われた。

 

文芸社が紙の本の自費出版を行い、 e ブックランドが電子出版するということで提携すれば、それぞれにメリットがあるだろうと考えたのだが、ソニーが突然の業績不振に見舞われて本格的に e ブックランドを支援する姿勢を打ち出すことができなくなると、文芸社はさっさと手を引いていった。同社の経営陣はビジネスのプロなのだった。

 

だから e ブックランドには文芸社との提携話の名残が残っている。残っているなどというものではなく、 e ブックランドの骨組みそのものともいえる。だれでも出版できるダウンロード無料の e-Book 登竜門で肝試しをして、そこで読者に評価してもらえたら有料の e-Book 広場に昇格できる―というエキサイティングな仕組みがそれである。これは当時の文芸社のデジタル担当のアイデアだった。

 

そのころ文芸社のライバルとして破竹の急成長をみせていたのが新風舎だった。皇太子妃雅子さまが愛子さまに新風舎刊の『うしろにいるのだあれ』(ふくだとしお著)を読んであげているところがテレビで放映されたことで大ヒット、同社は文芸社を一気に追い抜いた。年間発行点数 2700 点、社員 360 人を抱えて全国主要都市に支店を持ち、多くの書店に専用の書架を構える大出版社にのし上がった。

 

それまでは不動の日本一の出版社だった講談社までを発行点数で抜いてしまったのだから世間も注目して、松崎義行社長は『詩人少年、社長になる』( 2006 10 朝日新聞社刊)を出版して時の人になった。

 

たった1年半前のことだが、ふり返ればこのときが新風舎の黄金時代だったということになる。出る杭は打たれるということなのか、同社のビジネスモデルである共同出版と各種の文学賞が、ブログなどでしきりにヤリ玉にあげられるようになった。

 

新風舎のビジネスの柱は大手新聞社に全国通しの広告を出して文学賞への応募を呼びかけ、1度に数千点も寄せられる応募作品のなかからめぼしい作品をみつけては自費出版の勧誘をおこなうという、いわゆる“ショービジネス”だった。なかなか賢い商売だと思う。しかしなかには勧誘が過ぎて、現実が伴わずに著者の不信を買うケースが出てきた。成功者をうらやむやっかみの風潮のなかでこれを煽る同業他社もおり、著者に約束違反で集団提訴されて破産に追い込まれた。

 

紹介してくれる方がいて松崎社長と懇談したのは、 2007 年の初めだからまさに新風舎の絶頂期のころで、新聞広告に毎月数千万も使っていた。

 

そのときも、また提訴されて雲行きがおかしくなってからも、 e ブックランドは文芸社に提案したと同じような提携を申し入れている。 だが e ブックランドの安く、早く出版する電子自費出版のビジネスモデルは、むしろ高額の費用を求める新風舎の紙本出版モデルを危うくするとみられて敬遠されたようで聞く耳はなかった。いまにして思えばまったく残念なことで、在庫を全て処分しなければならなくなったとしても電子出版のデータだけを残しての存続の道があったと思う。

 

いまからでも著者には遅くはないといえる。追加のコストを払うくらいなら、 e ブックランドでは9~12万で出版できるし、電子出版には紙本より優れたところが数々ある。
http://www.e-bookland.net/cost/index.html#ebook

電子出版ならば半永久的に保存されて、広く、多くの人に読まれる。電子出版の後で紙本出版、そしてオーディオ出版へと、eブックランドならば未来に夢が広がる。
http://www.e-bookland.net/

新しい時代の新しい出版のスタイルを、ぜひ、知っていただきたいと思う。
本ができました。売れませんでした。ハイ、それでおしまい、では思いをこめたせっかくの作品が悲しむ。



作成:Sanshiro 2008.03.10 更新:2008.03.18

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