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アナログ復権


最近、電車のなかで本を読む人の姿が多くなったような気がする。一時は携帯一色だったけれども、時間帯によっては、とくに午後の早い時間は携帯を手にするよりも本を読んでいる人が多いことがあって驚く。

 

人々はいよいよ携帯のデジタル文字に疲れてきたのかもしれない。慣れ親しんだ紙の上の活字でないと、目に入らない、読んだ気がしないという人は少なくないだろう。

 

一方で、デジタル文字で育った世代は着実に増えてもいるから、いまのところデジタル読書が急伸しているといったデータしかないが、興味深い現象だと眺めている。

 

5世紀も続いてきたグーテンベルクの活字文字の時代が、そう簡単にデジタル文字の世紀に移行するとは思われない。日本の情報産業そのものが、新聞にせよ、出版にせよ、まだまだ活字文字の会社を中心に回っている。活字文字の大資本は朝の読書運動を支援し、紙本の読書を奨励する超党派の議員連盟まで組織している。

 

本屋にいってみれば、いまだかつてない見事なデザイン、装丁の本ばかりである。昔だったら、即、買っていたに違いない。これもデジタル文字との競争が激しくて本が売れないことがなせる技でもあるのだろうが、こうした努力もアナログな紙本の読書への回帰を促している要因だと思われる。

 

アナログな活字文字とデジタル文字の世紀の攻防は、このように行きつ戻りつしながら続くだろう。けれども歴史の時計の針が逆戻りすることはないように、アナログ活字文字が逆襲に成功するとは思われない。

 

アナログ文字とデジタル文字の攻防より大事なのは、言葉そのものではないだろうか。考える人を人たらしめている言葉が大切にされること、それが重要なのであって、その形は活字文字であろうとデジタル文字であろうと、大して大きな問題ではないように思われてきた。

 

こんな風に考えるようになったきっかけの一つは、朗読ボランティア全国ネットワーク「お話 Pod 」(eブックランド運営)が日本最大級の朗読サイトに成長したことである。朗読賞を催したところが、大変な反響を呼んで、その勢いは2月に入っても続いている。1日に1万を超えるファイル(朗読)がダウンロードされることが珍しくない。

 

文字というものは読み方によってはなんと生き生きと迫ってくるものなのか。言葉というものは、なるほど文字だけではなく、文字と音声から成っている。この至極当たり前のことを、したたかに思い知らされる日々である。

 

朗読ポータルサイトお話 Pod が短期間にこれだけ大きくなったのは、ブログが流行するようになった理由に似ているとみている。文字だけのブログが数年、先行して流行るようになったのはネットインフラが文字のメールを送る程度しか整っていなかったからだった。これに対して朗読というアナログな声のファイルは動画と同様、容量が大きいために送ったり、聴いたりすることがとても難しい。それが ISDN 、光ファイバーが普通のことになって、添付でスイスイ送れ、また聴けるようになった。

 

かくて言葉の大切な要素である音声が、かつてのラジオ全盛時代さながら蘇ろうとしている。ただし発信する側に大きな違いがある。その昔のラジオは、上から降ってくるシャワーのようなものだった。それがいまでは、個々人が読み、語り、それを多くの人に聴いてもらって、感動を分かち合い、文字の読めない人に聴いてもらうという奉仕もしてる。いまだかつてだれも経験したことのなかったことである。

 

e ブックランドは電子自費出版の草分けとして、主にデジタル文字による表現のステージを提供してきた。縁あって多くの人に支えられて、こんどは朗読というアナログな音声の表現のステージ「お話 Pod 」を運営している。未曾有の転機のときに、大切な日本語の言語文化に奉仕できることは冥利に尽きる。

 

時代の空気を読む人は、言葉の世界で起きている小説よりも奇なる展開に大きな感動を覚えていることだろう。

                       

作成:Sanshiro 2008.02.05 更新:2008.03.10

デジタル文字は飛ぶ


世界最大のネット書店アマゾンがアメリカで売り出した電子ブックの読書端末
Amazon Kindle を手にする機会があった。
 http://www.amazon.com/

 

軽い( 290 グラム )。おしゃれなデザイン(白色)。利用分野が広い(新聞記事から雑誌、本 10 万冊まで)。便利(キーボードで文章を打ち込んで自分の文章も読める)。

 

なんのことはない。 e ブックランドが販売協力したソニーの読書端末リブリエ( BBeB 作品を読む読書端末)に不足していると指摘されたスペック ( 機能 ) をすべて取り込んだツールである。リブリエは Sony Reader と改名、改訂になってアメリカで 10 数万台が販売されているが、 Amazon Kindle には Sony Reader にないもう一つの能力がある。

 

それはワイヤレス機能だ。携帯電話と同じように、電波とインターネットであらゆる情報を取り込み、読むことができる。この機能があるから書籍のデータだけでなく、世界中のニュースまでを入手して読むことができる。これならば広いアメリカで、 399 ドルは安いかもしれない。

 

デジタル文字はインターネットと電波で飛ぶ。これこそが紙の上に印刷された活字文字が逆立ちしてもできないことである。去年のクリスマス商戦に向けて売り出された6万台ともいわれる Amazon Kindle は、クリスマスが来る前にたちまち売り切れてなかなか入手ができなかった。

 

ただし、これはアメリカでの話である。日本ではリブリエやパナソニックのシグマブック、その後継のワーズギアが苦戦しているように、読書端末はなかなか売れない。日本は地理的に狭くて、しかも本屋がどこにでもあって本を買うのに苦労がなかったからである。 Sony Reader Amazon Kindle もいまのところ売れない日本はパスして、アメリカ市場を相手にしている。次は EU 、そして中国市場だろう。

 

しかし Amazon Kindle のように、本の情報ではなく、新聞のようなニュースまでも取り込むことができ、さらには自分の文章や会社の資料までも入れて読むことが可能な読書端末ならば話は違って、日本でも商機はあるのではないだろうか。これだけの機能があって、重さはわずかに200ページの上製本1冊ほどのものである。

 

日本の大手書店は大手出版社と組んでターミナルに大店舗を構え、ネット書店アマゾンに対抗しようとしてきた。このために地方都市の中小の本屋はどんどん潰れるという悲劇が起きていて、この結果、日本のそちこちにろくに本も読めない知的空白地帯が広がりはじめている。 e ブックランドの読者は毎年倍々で増えて、電子ブックに対する需要は確実に大きくなっているという感触がある。

 

すでに日本では携帯の人口当たりの普及率が80%台に乗り、その多くがインターネットにつながっている。紙の上の活字文字しか読んだことのなかった日本人も、液晶画面でデジタル文字を読むことに急速になじんできた。パソコンと携帯の中間のようなAmazon Kindleタイプの読書端末が受け入れられる下地はようやく整いつつあるのではないだろうか。

アメリカではSony Readerに続くAmazon Kindleの登場で、ベストセラーを出す出版社は紙本と同時に電子書籍も発売することが普通のことになってきたという。しかも電子書籍はハードカバーなら30ドル前後もするところを、Amazon Kindleは9.99ドルと3分の1ほどの値段で売り始めている。このビジネススタイルが日本に上陸したら、いったいどうなることかと、日本の大手出版社も書店もすこぶる関心が高いようだ。


eブックランドはパソコンをメインステージにしているけれども、 携帯はもちろん、新しい読書端末の登場に向けて配信するときがきたようだ。

準備を急がなければ・・・・・・。

                   自分らしく出版 その3 アナログ復権 に続く





作成:Sanshiro 2008.02.03 更新:2008.03.18

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