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!! サイレンの音の中

 

消防署を訪ねた。 e-Book 登竜門 A に掲載された「赤と白」の表紙の写真を撮るためである。

 

久しぶりに現場の空気を吸った。外からは静かにみえる消防署だが、いつも緊張が張りつめている。消防士も救急隊員もそれぞれに仕事をしながら、出火や交通事故の発生を伝えるラジオに耳を傾けている。

 

かつて駆け出し記者のころによく味わった雰囲気だが、今回は見方が少し違った。厳しい指揮命令系統のなかできびきびと働く職員の姿だけでなく、その表情に目がいった。「赤と白」を読んだせいである。

 

赤とは消防車、白は救急車のことだ。火炎が舞い、血しぶきが飛ぶ現場が職場である。そこでは人間らしさをみせている余裕などほとんどない。けれども消防士も救急隊員も人間だ。抑制された独特な感情の起伏をみせる。

 

そんな知られざる世界を描いたのが「赤と白」という小説である。ほとんどノンフィクションのような感覚の作品で、読み終わってからサイレンの音が違って聞こえるようになった。救急隊員はどんな人で、どんなことを思いながら現場に走っているのだろうか、と脳裏のどこかでかすかに考えている自分を発見する。

 

任務のためには命さえも賭ける苛烈な、尋常ならざる日々を過ごしている消防庁の職員だが、その心情が語られることはあまりなかったのではないだろうか。書ける人がいなかったのだろうと思う。

 

著者は元東京消防庁職員だという。ディテイルもしっかりと描かれて、それが臨場感を高めている。架空の「乃木坂消防署」を舞台にした消防士と救急隊員たちの物語を、シリーズでもっと読みたいと思うのはわたくしだけではないだろう。

『赤と白」は出版からわずか20日で110ダウンロードを記録して、月間ランキングのトップに立った。これからが楽しみな1冊だ。

作成:Sanshiro 2006.02.26 更新:2006.03.02

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