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2006年はデジタルで文化立国しよう


新しい年が明けた。どのような年になるのか。誰もがかすかな不安と希望を持って新年を迎えたことだろう。身辺の変化はあまりにも早い。

不安は的中する心配がある。多くの日本人が社会の変化をもたらしている原因についてよく理解していないからである。

激しい変化の源はこれまではインターネットだった。光の波を利用したインターネットは光のスピードで情報を運ぶ。これがまず世界のビジネスのスタイルを変えた。1970年代から80年代にかけて、日本の技術力と努力に負けたアメリカの銀行と企業は、80年代後半から90年代にかけてインターネットで武装して反撃してきた。

冷戦終焉後の1990年代にみせた経済大国日本が凋落は、ネットビジネスで先行したアメリカとアナログビジネスの日本の攻防の結果とみることができる。瞬時の経営判断と究極の効率経営を可能にするネットビジネスの前に、日本のアナログビジネスはひとたまりもなかった。

官僚統制と商社の仲介を特徴とする日本経済は、負けるものか、日本人は優れているんだからと、赤字国債を刷りまくっては旧態然の景気刺激策を繰り返し、ついには返しきれない借金を抱えて沈んだ。昔の名前のままで残る日本の銀行は指で数えられるほどである。

そのアメリカもネットバブル崩壊と2001年の9・11以降はイスラム原理主義との戦いのために消耗気味で元気がない。しかしながら攻勢は続いている。アメリカが仕掛けてきているのはデジタル文化戦線での新たな攻勢である。

インターネットは0101のデジタル信号で情報を伝達する。そのインターネットが世界中のものになったいま、こんどはこの仕組みを利用したデジタル情報でなければ世の中に伝えることができなくなってしまった。これを知るGoogleなどアメリカ企業は一斉にデジタルデータ、コンテンツの分野で世界の主導権を握ろうと動いているのだ。

このことに日本人の多くは思い至っていないようにみえる。便りがないのはいい便りではない。デジタルで情報を発信しない日本列島は世界地図にないも同じである。日本についての情報が不足した状況が長く続けば、日本と日本人はないも同然、日本列島は次第に得体のしれない民族の住む島国となる。同じ日本語情報のエレベーターに乗っているとなかなか分からない危機が迫っているのである。

情報のデジタル化で遅れをとることは、経済とはまた別の問題を引き起こす。日本の存在が世界のなかで希薄になるだけにとどまらず、海外からのデジタル情報の攻勢にさらされるうちに、日本語も含めてかけがいのない日本文化がないがしろにされてしまう。

国内では伝統的なアナログ文化とデジタル文化との間の断絶が深まるだろう。それは価値観の分裂でもあって、深刻な社会混乱を引き起こしかねない。混乱はすでに起き始めている気配があり、手をこまねいていれば90年代の経済でのネット敗戦に続いて、文化面での日本の後退は避けられないようにみえる。

この形勢を変えるには、IT基本法とe-Japan計画を策定したとき以上の知的エネルギーと資金が必要だと思われる。もはや日本列島に閉じこもってネット敗戦した日本経済の撤を踏むわけにはゆかない。果敢にデジタルで武装し、日本文化をデジタル化して世界に伝え、あるいは新たに文化を創造して発信する。軍事大国にはなり得ない日本には、文化立国以外の道はないのだから。

eブックランドの登竜門Bで『表札のない家』(渡田景子著)という作品が出版されている。著者の渡田さんはカリフォルニア在住の日本女性で、京都での幼いころの暮らしを思い出すままに綴った自叙伝的エッセーである。アメリカに住んで英語で生活していればこそ、日本のこと、幼い日を過ごした日々、育った京都の言葉が懐かしくも大切に思い出される。日本文化への追憶といとおしさが痛いほど感じられる好著である。

誰しもが日本語、日本の文化のなかで育てばこそ日本人なのである。その日本文化を大切に思うのであれば、デジタル化を進めなければならない。そんな時代である。2006年は日本文化のデジタル化とその発信に知恵をしぼらなければならない。否応なしにそういう年になるだろう。

作成:Sanshiro 2005.12.31 更新:2006.01.01

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