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薩長土佐談合政治150年からの決別

 

  e ブックランド的にいえば、自民党政治の終焉の背景にはインターネットという新しい社会インフラの整備がある。

 

こうしてもたらされた民主党政権の誕生には、もっと深い歴史的な意味がある。 その一つは明治維新以降、長く続いた薩長土佐による談合政治 150 年の体質にようやく別れを告げることができたということだ。

 

そのようなものがいまだに存在しているのか。 まさかと思う向きは、自民党政権の最後に行われた首相のたらい回しを思い出せばいいだろう。不可解な党内の話し合いで、長州(山口)出身の 安倍晋三首相から、九州は福岡選出の麻生太郎首相にバトンタッチされた。

 

政権の委譲が、なにやら得体のしれない談合で決定され、国民の信を問うことなく、堂々と行われるというこの国のまか不思議こそは、 まさしく薩長土佐の談合政治をほうふつとさせる出来事だった。しかも自民党内にそれでよしとする体質があり、こうして生まれた 談合政権がじつに1年近くも続いた。

 

さすがにこれは国民大多数の気持ちを逆なでした。経済がうまくいっていれば国民も見過ごしたかもしれないが、未来にツケを回す赤字国債を刷りまくっての大々的な不況対策には国民も背筋が寒くなってきていた。

 

お盆で帰省した郷里の米沢盆地は、伝統的な保守の地盤だが、農民までが政権交代を口にしていた。地域の隅々にまで○○親睦会の類いのネットワークが張り巡らされているが、それらはよくよくみればすべて政治家への献金組織なのだという。道路も予算がついて建設されれば、その予算の一定の割合が建設会社から献金として政治家に渡る。そんな仕組みはもう沢山だという怨嗟の声を聞いた。

 

長い間、与えられた政治を黙って甘受していた地方の農民までが、ようやく自分の意見を持ち、自分の意思で1票を投じる気持ちになった。これが今回の総選挙の結果が示すところである。自由民権の考え方がついに根付いたともいえるわけで、板垣退助も草葉の陰で目を見張っていることだろう。

 

これを可能にしたのが、情報の流れを円滑にするインターネットの登場だといいたい。世の中を風通しよくするインターネットが普及する前は、いかに奮闘しても根深い談合の体質を打破することはできなかった。

 

ネット社会が到来してわずかに 10 数年、人々はついにここまで自ら語り、自ら判断するようになった。まだまだ不十分だとはいえ、ヒラメ型の日本人はようやく立ち上がって自分の目で見、考えて行動するようになった。

 

貴賎、貧富の別なく、人々が使うことができるインターネットは、絶対に変わることがないと見られた日本人の精神改造を果たそうとしているらしい・・・とまでいうのは楽観に過ぎるかな?!

これを書いてから2週間、霞が関で明治以来、続いていた各省庁の次官と新政府との顔見世会議が廃止され、開かれないことになった。民主党の官僚主導政治を変えようとする方針に基づいたものだという。 

民主党は各省庁に屋上屋をなす外郭団体を税金の無駄使いだとして、粉砕する考えだともいう。案外に期待できるかも知れない。公共政策の実施と監督・管理を装って、天下りのために設けられたそうした無数の機構は掃除して、そこにつぎ込まれてきた税金はしかるべきところに使われるべきだ。


by Sanshiro 更新:2009/09/14 20:34 作成:2009/08/30 20:04
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