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今日7月31日は小池都知事が誕生した日である。あれから1年、都政のみか、国政までが大きく変わってしまった。

我田引水の自民党議員を一掃してこれだけのことを成し遂げた。もう日本の政治が元に戻ることはないだろう。これだけの大仕事をやってのけた小池百合子という政治家の力を評価したい。

カラスたちが騒いでいたことは分かっている。結構、マメに書いていた社長ブログを2か月近く、休載した。
その理由は、小池都政については前回の6月初めの「都民ファーストの会」の決起大会で、書きたいことはほぼ全て書いてしまったからだ。いま、読み返して都議選での地滑り的圧勝までズバリ的中している。その後のゴタゴタ、こともあろうか国有地のトップセールスなどを書いていたらペンが腐る。

課題は小池新党が主導権を握ったあと、この勢いを維持できるかどうかだが、これについてもわたくしは初の女性の都知事誕生を祝って昨年8月の段階で新書版の「都道州制」(ISBN978-4-434-22377-8)を出版したときに、縷々、書いている。
今回の都議選で当選した小池チルドレンは、口々に「待機児童をなくします」と語ったが、政党としては幼稚園・保育園問題に詳しい、保育士資格を持った都議会議員が2人か3人もいればいいのである。

新しい都議会議員諸君は、わたくしが「都道州制」で提案したような23区の業務を整理して、それぞれの区庁舎の2階と3階に保育園と高齢者ホームを併設するくらいの提案をして、都知事が口火を切った行政改革をさらに進められるかどうか。小池都知事のいうことをパクパク繰り返す可愛いオームやインコさながらでは、有権者から見離されてしまうだろう。

保育士を増員するというが、保育士も公務員である。一旦、採用したら定年まで雇用しなければならない。そのために支出される血税がどれほどになるのか。新しい都議会議員は計算してみたことがあるだろうか。財政的に豊かといわれる東京都だけが待機児童ゼロを実現したならば、地方の女性たちは「東京に行かなければ子供も産めない」と考えるようになって、それでなくとも若者たちがいなくなって高齢者ばかりになってきた地方はますますさびれるという弊害も起きるに違いない。

小池都知事の東京大改革については主張すべきはしたということで、もっと広く目を配ってみれば、エライことが起きている。
電子出版社eブックランドが商いをしている情報流通の業界では、外国資本(アメリカ資本)のアマゾン、アップル、Googleが書籍の流通からスマホ、タブレットまでを支配してしまった。この現象がわたくしのみるところあらゆる業界に及びつつある。

日本の産業界ではいまIoT(Internet of Things なんでもインターネット)が叫ばれて、右往左往している。インターネットの意味が分からないで世界第二の経済大国の日本がアッという間に500兆円の赤字国債を積み上げた1990年代の大失敗がまた繰り返されようとしている。もはや見過ごすことはできない。2017年8月からは新たな戦いが始まる。

作成:Sanshiro 07.31 20:30 更新:08.03 07:04

小池新党「都民ファーストの会」の総決起大会

 「こんな大切なときに、なにを昔話などしているのですか」とカラスたちが騒いでいる。ときにはカラスのいうことも聞こう。

 ”リリーの追っかけ”を自認するわたくしとしても、6月1日夕、目黒の雅叙園で急遽、開かれた「都民ファーストの会」の総決起大会について書かないわけにはいかない。
 盛り沢山なアジェンダだったが、分かりやすいところから挙げれば、1か月後の7月2日投票に迫った東京都議会議員選挙の「都民ファーストの会」の公認候補48人が勢ぞろいしたことだろう。さらに10人前後の追加公認を予定しているというから、都内の全選挙区に自民党とほぼ同数の60人の候補を立てて戦うとになる。

 この日、小池百合子都知事は政府自民党に退会届けを出して、正式に袂を分かった。席上、このことを発表して、「都民ファーストの会」の代表に就任したことは、大きな政治的意味をはらむ。
 都知事自身、この日の代表就任のあいさつのなかで、東京都知事選挙には「崖から飛び降りる覚悟で飛び込んだが、いま又、その決意を皆さまにお伝えします」と述べて、帰らざる川ルビコンを渡る胸の内を吐露した。この日を境にして、都議会自民党のみか政府自民党とも真っ向勝負するのである。政治家としての小池百合子の並々ならぬ覚悟が分かろうというものだ。

 ジャーナリストとして若き日に都庁詰めの記者として取材ことのあるわたくしは、東京での政治的な動向は全国に波及することを知っている。 安倍晋三政権とのがっちんこ勝負になった今回の都議選(6月23-7月2日投開票)は結果次第では列島に激震をもたらすだろう。

 それにしても小池新党はどこまで戦えるのか。
 わたくしが地元杉並区から立候補する「あかねがくぼ嘉代子候補」のチラシまきを手伝ってみた感触では、出遅れの感は否めない。しかしそれは新人でもあり当たり前のことだ。

 それでも有権者には強い関心があることを感じた。
 わたくしは各種の世論調査が示している無党派層の浮動票50%が大勢を決めるだろうとみる。これらの有権者の大半は重税にあえいでいる人々だ。最終的には血税を大切にしようと口を酸っぱくして主張し、実践してきた小池都知事に傾いて小池新党の圧勝をもたらすだろうと考える。

 折から不可解な税金の支払いが表面化するという敵失が続いている。
 戦争をしないはずの日本がミサイルの標的にされるようなことは失政ではないのか。もっと賢い対処の道があったのではないかという政治の舵取りにたいするもやもやした批判も必ずや投票に影響するに違いない。

作成:Sanshiro 06.02 10:14 更新:06.11 07:36

平時と戦時について

 カラスのおはようコールが終わると、こんどは小鳥たちのさえずりである。 陽が昇り人間どもが起きてきて、電車や自動車が動き出すと小鳥たちのか弱い声などかき消されてしまう。1日のなかで日の出前後の一瞬だけが、小鳥たちが仲間と満足に話し合える貴重な時間らしい。春のせいもあるのか、その真剣な鳴き声は聞いていて切ないほどだ。

 平和だなと思う。平時なればこその穏やかな朝だ。
 まだ平時だから鳥たちのさえずりを聞いていられる。戦時になればどうか。平時には人を殺したら、罪に問われる。それが戦時となれば、人を殺すことが賞賛されて英雄となる。価値観が180度、逆転してしまう。

 わたくしは元々ジャーナリストで、そんな戦時を2度、従軍記者として目撃したことがある。イラン・イラク戦争の勃発のときとイスラエル軍によるPLO掃討のレバノン戦争である。イイ戦争の最前線は双方の迫撃砲弾がキュルルキュルルと頭の上を風を切って飛んでいるところだった。
 そんな不気味な砲弾のうなりが聞こえているうちが生きている証しなのだ。直撃弾でも食らったら、音など聞こえないどころか、もうあの世へいっている。いささか青ざめて塹壕に飛び降りたら、地面に無数の砲弾のかけらが落ちていた。ギザギザに尖った砲弾の破片は小さくてもズシリと重い。体の主要部分に当たれば貫通して即死だろう。よその国の戦争取材で死ぬことの愚かしさを痛感した。
 それから間もなく、こんどはパレスチナ解放機構(PLO)をレバノンから駆逐する狙いで、イスラエル軍によるPLO掃討作戦が始まった。従軍記者として取材したいと申し込んだら、「いかなる出来事があろうともイスラエル軍が責任をおうことはない。ジャーナリスト個人の問題である」という宣誓書にサインするよう求められた。
 従軍するもしないもわたくしの意思次第という誓約書を前にして、さすがにしばし考え込んだ。そして結局、わたくしはサインしてレバノンのベイルートへの道を北上した。「怖いもの見たさ」ということはあるものだ。しかしそんなことよりも、あの時以来、わたくしは所属の新聞社の特派員を超えて、すべてを自らの個人の責任で報道するジャーナリストに変貌した。

 帰国して数年、こんどはロンドンに派遣された。
 足かけ3年の駐在の間に冷戦終焉という歴史的なドラマがあった。ベルリンの壁を打ち砕くなど東欧諸国のドミノ革命は一つのヨーロッパに向かって突き進もうとする統合運動の熱気がエネルギー源だった。
 それにしても激しい原稿書きの日々だった。夕刊が終われば朝刊とほとんど24時間勤務が続いた。この激務がいつの間にか身体を蝕んでいたような気がする。帰国の直前のころには忙中暇と楽しむこともあったゴルフがハーフも回われないほどに弱っていた。そこに大学の恩師から「都内に教授のポストがあるが、どうだ」という手紙が舞い込んできた。
 すでに心は新聞社を離れていた。体調不良もある。大学の教壇に立つ決断は早かった。

 転身してからは、ジャン・モネや後継のジャック・ドロール、フランスのミッテラン大統領選挙、ドイツのコール首相ら歴史を大きく変えた政治家たちの尽力について何冊か書いた。しかし日本では戦争ができないように国家の国境をなくすなどという発想は受け入れられないようである。
 そしてむしろ戦前のような国に回帰しようとさえしているようにみえる。1回の敗戦くらいでは教訓にならないのだろうか。平時はすでに遠く、日々、戦時に近づいているようにみえる。

作成:Sanshiro 05.26 20:54

マクロン大統領の就任に思う

 なんだか今朝は、カラスにせかされているような気がする。フランス大統領選挙の決選投票から1週間もたってエマニュエル・マクロン氏(39)が正式に就任したというのに、なにをぐずぐずしているのか・・・とカーカー鳴く。

 うるさいから、はっきり言おう。
 テレビも新聞も、日本のメディアはマクロン大統領の誕生の意味を正しく伝えていない。
 なによりも重要なことは、今回の大統領選挙でフランス国民は「不戦条約」としてのEUを選択したというところにある。 EUは互いに戦争はしないことを誓ったヨーロッパの国々の集まりであって、難民ごとき問題で揺らぐような機構ではない。
 
 ”ヨーロッパ統合の父”とされるフランスのコニャック商人、ジャン・モネ(1888ー1979)はこう喝破していた。
 「戦争というのは、不可侵と称する主権を国家が振り回すところから始まる。戦争をなくすためには国家主権を自由にさせてはならず、しばり上げ、取り上げなければならない」
 普仏戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦と一世紀の間に3度の全面戦争に見舞われたフランスの教訓から編み出した政治哲学だ。モネによれば、ある国が軍備の強化に動き出すや、隣接の国々が恐怖をおぼえて一斉に軍備増強を始める。それが際限のない軍拡競争を引き起こし、軍事費が民生を圧迫するようになり、ついには戦争がおっぱじまる。

 だからヨーロッパ統合は、最初に戦争遂行に必要な戦略物資、石炭と鉄鋼を国家を超えた共同体という超国家機構に委ねるところからスタートした。1952年に正式に動き出した石炭鉄鋼共同体の代表にはジャン・モネが就任した。共同体は国家に干渉されないために意思決定にも多数決を採用するなど工夫がこらされ、今日に至るまでEU関係機関の基本ルールとされている。

 ひるがえって東アジアはどうか。
 ご覧の通り、唖然呆然、ものの見事にジャン・モネの指摘が現実のものになって目の前で展開されている。軍拡競争はとめどなく、ついにくるところまで来たようだ。
                         つづく
作成:Sanshiro 05.15 11:46

 今朝はカラスよりも早く起きた。
 5月8日の月曜日はフランス大統領選挙の決選投票の開票日。日本時間の午前3時(現地時間午後6時)には速報が流れる。
 EUの申し子ともいうべきエマニュエル・マクロン(39)が勝つことは分かっている。しかしその勝ちっぷりはどうか。対抗馬のマリーヌ・ル・ペン(48)の得票はどうだろう。

 フランスはドイツとともにヨーロッパの27か国を束ねる基軸の国である。任期5年だから近未来のヨーロッパの動向を占う選挙だとといって過言ではない。ましてイギリスがEU離脱を決め、自分の国さえよければいいという「アメリカ・ファースト」のトランプ政権が誕生した後だけに注目しないではいられない。

 予想通り、フランス国内の投票が閉め切られるや、マクロン大統領誕生へと速報が流れた。ル・モンド紙の出口調査では得票率はマクロン候補が65.1%、ル・ペン候補が34.9%だという。大差の勝利で、ヨーロッパのさらなる不安定化の観測は一掃された。

 安堵の空気を反映して、開票後、一番に開かれた東京の株式市場は450円高の暴騰をみせ、日経平均2万円の大台にあと一歩に迫った。

 ただ、わたくしは第1回投票に向けて、EUからの離脱を掲げて選挙戦の先頭を走った国民戦線のル・ペン候補の善戦ぶりが気になる。中東・アフリカからの難民問題はなにも解決されてはおらず、フランスで国民投票が行われれば可決されかねないレベルの支持率だ。

 もともとフランス人は愛国主義者が多い。自国通貨フランを放棄してユーロを採用するヨーロッパ統合を問う国民投票は、それこそ薄氷を踏む僅差で批准に漕ぎつけたものだった。1992年のEUを創出するためのマーストリヒト条約は、賛成51.05%、反対48.95%というきわどさ。それでも勝ちは勝ちだった。

 子供のころからユーロ通貨を握りしめて育ち、国境のないヨーロッパに生きてきたマクロン大統領に、それ以前のフランスへのノスタルジアはない。だからEUの是非を国民投票に委ねるような、イギリスがしたようなへまをすることはよもやないだろう。

 しかし政治の世界は一寸先は闇、かつてわたくしがジャーナリストだったころの古戦場、ヨーロッパにまた目をくばってみようと思う。

作成:Sanshiro 05.09 18:25 更新:05.14 17:51

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